未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

日本は美しい…

小径を歩くと広がる瀬戸内の多島美景。 そこに佇む素朴な瓦屋根の建築。 軒下に人が集い、語らい、縁が生まれる。 日本はとても美しい国だと思う(^^) 本日、オープンおめでとうございます! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ [ 時の納屋 -toki no naya- ] 住…

脇役に徹する建築…

さぬき市「時の納屋」 設計:堀部安嗣建築設計事務所 2024.6.30 13時〜グランドオープン 借景ならぬ貸景… 借景=Takeよりも、貸景=Give これからの建築は、大きいも小さいもそんな謙虚で優しい思想でつくられていってもいいと思う。 マットな質感の銀古美の…

day 21 〜koto-kawara〜

続く雨で”土塊“までもう少し…。 このインスタレーションは溶け崩れてこそ完成・完結する。 *day 1 ▶︎ https://gajin.hatenablog.com/entry/2024/06/04/173420 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ [ koto-kawara concept ] 土から生まれた瓦はこの国の気候風土…

鬼も人も、ひとまず安堵です!

水上楼閣「観海閣」 再建計画 本日、文化財センターによる復元鬼の生型検査。 復元のためお預かりした古鬼で、欠損していたツノと立髪を再現すると生命力と躍動感溢れる大迫力な仕上がり! 時代を跨いで長く活躍してきた江戸時代の古鬼瓦も、ようやく後継者…

美しきレイヤー

屋久島プロジェクトの”銀古美“瓦葺きが完工! 棟はオリジナルの“影積み”…1段目の熨斗瓦を幅詰めし、2段目を逆チリで外に出すことで、影がアクセントとなりシンプルかつ素朴な輪郭を描く。 手つかずの自然に包まれた屋久島。 そんな美しさと厳しさが表裏一体…

【 THE GOAT AWAJI 】

7/1 淡路島で開業する高級リゾートヴィラ。 ファサード壁面の「木瓦」がゲストを迎えてくれる。 またレストランでは先日紹介した全て瓦で作った皿で料理が提供される。 今日は恐縮にも内覧会と試食会にお招きいただき参加させていただいた! 【 THE GOAT AW…

地域のみんなでつくる建築…

屋久島プロジェクト。 現地のルーティンに倣った下地づくりから丁寧に地葺き…土を焼いただけの銀古美の素朴な表情が景色を描き出した。 大工さんや地元のいろんな人達が手運びの瓦揚げを手伝ってくれているのがなによりありがたい^^ それにしても時期も時期…

[ 結婚証明書 ]

瓦で誓う“かわらぬ愛”…それは瓦の島にある一つの流儀。 6月からまた新たなホテルウェディングでの取扱いが始まりました。 人前式用と教会式用の2種類の文面を用意。 “銀古美”の焼成術による重厚でビンテージな質感は、なんだか永続性や永遠性を感じさせ、と…

Let's bet!!

今日の窯出しでカジノのチップがたくさん焼きあがった(笑) 先日バームクーヘン状の乾燥シーンをUPした円坐(まるざ)が続々と焼きあがり、窯出ししながらカジノでよく見る”bet“シーンが思い浮かぶ(^^) [ Φ:6種 × t:3種=18パターン ] 自由なレイアウトで自由…

The New York Times

鎌倉のプロジェクトがなんとThe New York Timesで記事にしていただいています! ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ https://www.nytimes.com/2024/06/14/realestate/japan-brian-heywood-home.html?unlocked_article_code=1.zk0.w0JI.v9tpdx8dB83O&smid=url-share 日本各地に残され…

かわらのおはなし…

今日は淡路島観光協会のご案内で、ホテルグループの新入社員が、“島の光”(観光)を学ぶ研修プログラムの一環で工場にお越しいただき瓦レクチャー! ぎゅうぎゅう詰めのGalleryは、新社会人たちのヤル気で熱気ムンムン⤴︎⤴︎ 淡路島の風景に、日本の風景に、瓦屋…

リノベーションは伝統のリレーであるべき…

今宵は大阪北浜で、英国インテリアデザイン協会日本支部主催のデザインフォーラムに参加しています! 「未来の空間を探る 建築、インテリアデザイン 、日本の伝統を繋ぐリノベーションとは…」 イギリスの伝統建築は美しい。 時が経つほど“育つ素材“で作るか…

建築は地球の一部だ…

屋久島でのプロジェクトが始まりました! なんだか空気感が海外プロジェクトのようですが、石場建て瓦葺きの美しい建築が生まれようとしています。 この土地では大いなる大自然と人の営みとの距離感が近く感じられ、自然に対する畏敬の念を込め、感謝し、そ…

50歳あるある…(笑)

今朝は早朝から香川へ…葺き替え工事に使用すべく再焼成するため連れ帰ったのは、讃岐の独特な鬼瓦「三重覆輪(さんじゅうふくりん)」。 頭が三重の造りだから三重覆輪なのか? 正式名称はわからないが、讃岐では昔から通称“三重覆輪”として親しまれている! …

愛される建築…

内藤廣氏設計の新庁舎完成に伴う、旧鳴門市庁舎(1963年築)のお別れイベント「じゃあ、ね祭り」へ…。 設計の増田友也氏は、地元 南あわじ市(旧三原郡)の生まれ…かつて「東の丹下健三、西の増田友也」と言われたほどの日本を代表する建築家が淡路島の同郷出身…

kawara putter project -青緑 turquoise-

またまた瓦パターのオーダー…今回は青緑釉で焼き上げた深く豊かなターコイズブルーのヘッドだ! 超高級な翡翠(ひすい)パターにも負けず劣らずの高級感! 個性がステイタスへと昇華する世界初の鬼瓦パターは、グリーン上でひときわ華やかな存在感を発揮し、一…

モノづくりより、今コトづくりを…

No Pizza,No Life!! 今日は瓦業界最大手メーカーと最小ミニチュア窯元の僕とで、“悪巧み”のあと男子会ランチ(笑) 会社の規模やカラーに関わらず、伝統的瓦づくりを生業とする我々は今後の未来をどう描くべきか…多くを共有出来た有意義な時間だった。 それ…

かわらづくりの現場から…

工場内は幸い“日陰”なんですが、今日は午後からさすがの32.5℃。 スキーのリフトのような状態で流れてくる白地(乾燥素地)をひたすら積み込んでいく、まさにこの場所が昼から西陽が射し始め“日向”となる(笑) 現在は在庫バランスを見ながら“いぶし銀”と“銀古美”…

バームクーヘン祭り(笑)

土のバームクーヘンを乾燥中〜(笑) 焼きたてのようですが、焼いてないよ。 土が乾いただけで食べられません! 大小6種×厚み3種のバームクーヘン…じゃなくて瓦です(^^) またまた待ったなしの納期で「円坐-maruza-」の採用が決定…料理店の内装に3,000ピースの…

〜day 7〜 koto-kawara

日曜日の風雨で少し表情が変わったが、土塊まではまだまだ…。 このインスタレーションは溶け崩れてこそ完成・完結する。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ [ koto-kawara ] “焼かない瓦”が風雨に晒され、溶け崩れ、やがて土の塊に戻っていく様を描く。 土から…

絵になるかどうか…

~ rainy season ~ 梅雨には梅雨の景色がある。 とくに雨に濡れた瓦屋根は情緒深く美しい。 音もなく雨を受け流すその姿は、やはり絵になり詩になり唄になる。 金属でもなく、スレートでもなく… 土を焼いただけの瓦なればこそ。

建築の輪郭って大事!

今朝は“淡路島の家”で施主さんと棟仕様の検討…甍覆(いらかおおい)の下に熨斗瓦を一段積むかどうかで実際の屋根で仮並べを繰り返す。 (過去例それぞれの棟を拡大してみて下さい) 屋根のスケールに合わせた輪郭やボリュームはどちらがより美しいか? クリエイ…

この島では瓦一択であるべきだ…

“淡路島の家”で瓦葺き開始! 銀古美のマットな素肌が陽射しを柔らかく受けとめ、この地に新しくも懐かしい風景を描きだした。 [ 銀古美 仕様 ] 軒:石持(ベタ)万十 ケラバ:中付け袖 ガラス屋根 スガル部軒:一文字 棟:手作り甍覆 薪ストーブ開口部周囲:…

鳴門 東林院 弥勒堂…初夏の景

“銀古美”の屋根と甃(しきがわら)の、時の経過による素材の成熟ぶりを見る。 銀古美特有の焼成術により瓦一枚一枚が多様なトーンを奏で、初夏の眩しい陽射しにも反射することなく、寂びの美しい豊かな景色で魅せてくれた。 経年劣化ではなく経年美化… それが…

瓦のある風景…

鳴門 東林院…外構工事も綺麗に完成していた。 この塀には解体された元々の塀に葺いてあった瓦を再利用し、端部の止め(ハナ)だけ古瓦を見本に復元製作…ジョイントが心配だったが無事に綺麗に納まった(^^) やはり自然のカタチを力ずくでコントロールすることで…

artwork ~瓦 ~

今日はアートワーク。 土のミュージアムSHIDOで「瓦」を表現させていただいた。 [“焼かない瓦”が風雨に晒され、溶け崩れ、やがて土の塊に戻っていく様を描く] 土から生まれた瓦はこの国の気候風土に適う必然のカタチとなり、用の美を纏って誰の記憶にも残…

沖縄赤瓦project

無事、新築棟で沖縄そば屋がオープンし賑わっているようです! 今から約300年以上前にこの場所に屋敷を構えたと伝えられる上江門家「イージョウケ」。 柱には戦時中の激しい銃撃戦を物語る多くの弾痕が残され、この建築の激動の歴史を今に伝える。 それにし…

皿の下の物語…

これ、すべて「瓦」です! 近日淡路島で開業する高級リゾートヴィラ。 ファサード壁面で「木瓦」がゲストを迎えてくれるこちらのレストランで使用される。 デザイン、サイズ、カラー…何度も打合せを繰り返した末に、シェフの熱意で出来あがった器たち。 淡路…