未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

monokawara 「はじめの一歩」

誕生記念の手足型瓦…土の塊から徐々に小さな手足が出来上がってくると、妙に母性(父性)が湧き上がってきます(笑) この子も大きくなって生意気な口をきくようになりだしたら、この小さな自分の手足を見るたびに改めて親に感謝するきっかけになれば! パパ・マ…

「icci KAWARA COFFEE SALON」

Opening Talk event! 山梨学院大学内にオープンしたカフェサロン。 持続可能性を表現したコンセプチュアルで上質な空間で、確かに持続してきた瓦というモノづくりとコトづくりについてのトークは楽しかった! 終えた後の海外からの留学生の熱心な質問が嬉し…

icci KAWARA COFFEE SALON

さあ、明日は4時起きで車を走らせ山梨まで…葺き師 一ノ瀬さんが運営する「icci KAWARA COFFEE SALON」のopening talk eventでお話しさせていただきます! そのあとは本格瓦コースターづくりのワークショップと超フル回転…頑張ります(笑) ビンテージ瓦が屋根…

自問自戒…

8年前、アレックス・カーさんと! 淡路夢舞台国際会議場メインホールで400人を前にパネリストとして登壇。 「地域活性化フォーラム in 兵庫」 ~地域の資源がまちを再生する~ 瓦をもって“まち“を再生出来ているか? さらに”くに“の再生に繋がっているか? …

目分量な仕事…

数件続いた“木瓦”の大きなプロジェクトが終われば、また次に向けて“ウインク”が続いています(笑) 薄く長い木瓦の選別は目分量…工業製品の土俵から逸脱している瓦なので、反り具合の許容も感覚で選別していく。 だから面白く美しい屋根になるんだ! 次々と窯…

出来立てから懐かしい…銀古美瓦

東林院 弥勒堂新築プロジェクト…精緻で周到な下地づくりから、ようやく火入れ式においてチーム皆で手を合わせた“銀古美”焼成の本瓦葺き開始! 敷平のアールに合わせて刳った瓦座を取り付け、敷平の合端から、軒唐草と軒巴の選別を経て、水糸を張り理想の曲線…

project「普門寺 日野宿 みちの墓苑」

銀古美 × 古瓦ボーダー × 白漆喰 × 木 × 石 × 鉄 地球由来のマテリアルは美しく調和し、また美しくエイジングする。 決して叶わないが、100年後の調和も見てみたい(^^) 設計:(有)ラブアーキテクチャー https://www.lovearchitecture.co.jp/project/773 ーー…

あわじ瓦めし!!

釜飯蓋瓦がテレビで紹介されました! ▶︎ https://m.youtube.com/watch?v=veq000Ain5k 「あわじ瓦めし」が出来るまで… 銀古美で堅牢に焼きあがった蓋瓦に、横綱のまわしのように棕櫚(しゅろ)縄を結わえて出荷準備完了! 棕櫚縄は日本の伝統建築にある竹小舞を…

伝統への挑戦…

鳥取 大山町の石場建て高床式の木組サウナ… 低勾配屋根への木瓦の施工方法をよくお問合せいただくが、やはり木瓦にとっては4.5寸以下となるとイレギュラーなため下地に工夫が必要で、ガルバと併用したり、下葺き材のグレードや流し桟・縦桟・横桟の組み方な…

学術・技術・芸術この三術!

次世代太陽電池のペロブスカイトがノーベル賞級のランク賞を受賞した! 窓ガラスにフィルム状に貼ったり、外壁にも、なんなら室内壁でも発電するというから、早く実用化され、瓦屋根が織りなす美しい日本風景を損ない、里山を蹂躙する現在の決して“美しくな…

「うえ(屋根)を向いて歩こう〜♪」

淡路島のプロジェクトで“木瓦”葺きが完工! 鳴門海峡からの西陽でキラキラと燦く海原とシンクロした! 朝夕晴雨と空の色の移り変わりを映し、風景に寄り添い、謙虚だが力強く…瓦屋根とはそんな存在。 「縁の下の力持ち」とはよく聞くが、もっと過酷な環境に…

「煮えてなんぼの、おでんに候」(笑)

今回の銀古美の窯出しから一文字軒瓦が続く! 京都のホテルプロジェクトに採用が決まり、軒の全長が400mもあるので、一文字軒瓦で1,500枚以上必要。 一般住宅とは一桁違う枚数だ! 枚数は多くてもやることは同じ…決して大雑把に選別せず一枚一枚丁寧に。 一…

あわじ瓦めし

「あわじ瓦めし」本日取材を受けています! 製作シーンに、火入れ、納品先レストランでの実演…インタビューでは小菅さんとともに、発想から実現に至るまでの苦労話など溢れ出る想いが堰を切り、アドリブなのに超饒舌に言葉が溢れ出る二人(笑) こうした積み重…

木瓦が描く460㎡の海原…

淡路島のプロジェクトで大きな平部の“木瓦”葺きが佳境…あとは棟を残すのみ。 和瓦の屋根は昔から“波”に例えられるが、木瓦はもっと広くさざなみが連続する穏やかな“海原”だ! 日向と日陰でリズミカルに表情を変える銀古美特有の質感が、木瓦の描くシャープな…

美しき開脚…(笑)

【 茨城の家 】 屋根:銀古美 シンプル仕様 玄関:瓦タイル「soil」施主DIY 薪ストーブ背面壁:瓦タイル「soil」 玄関土間:銀古美「甃」pattern 火入れ式から始まった物語の続きを読みたくて、せっかく茨城まで来たので立ち寄った。 写真を撮り、撮られ(笑)…

持ち出せない価値…

今日は群馬の設計事務所に続き、茨城のビルダーさんで瓦講義とダブルヘッダー…建築のプロフェッショナルが相手だと緊張感があるが、伝えることは同じ! 製品のプレゼンではなく“共感”へのいざない。 「瓦」しか知らない怖いもの無しによる“想い”の押し売りだ…

“かわらのおはなし2022.10.12”

前橋工科大学での瓦講義…完全燃焼でした!! 学生達の後ろでは、栃木、群馬、長野…と各地から葺き師達も駆けつけてくれ、大変心強かったです! 「瓦」…語ったな〜! 「瓦」…楽しいな〜(^^) #前橋工科大学 #住宅建築 #素材に還ろう #再生可能エネルギー #持続…

島の土と島の香

【 淡路土 香立て 】 心地良い季節になった。 窓からそよぐ爽やかな秋風にのせて、ゆらゆらくゆる香に心身包まれるひと時を。 このキューブにオイルを直接染み込ませ、ディフューザーとしてもどうぞ。 淡路島の瓦、淡路島の香 共に江戸時代から土地に根付く…

密厳浄土…

東林院 弥勒堂新築プロジェクトもようやく着工…まずは大事な下地づくり。 縦の流し桟に横桟、そして平瓦の両サイドを受ける転び桟と…大きな屋根がまるで強靭なメッシュで覆われていくようだ! 瓦葺きは敷き平の合端から…まだまだ道のりは長い。 火入れ式で副…

音を録音する…

この島で聞こえる“音”をかたどる… 【 島音坐 -shimaoto za- 】 よせるさざ波、頬をなでる潮風、むき出しの土の風貌、久しく根付く古木たち…この島に響くそんな音に耳を澄まし、一枚の瓦コースターに録音しました。 時を経ても変わらず響く優しい島音に耳を傾…

Happy Halloween!!

とうとう10月…今日のGalleryでもカボチャ瓦がお嫁にいきました! 毎年限定製作につき売り切れてしまうばかりなので、「そういえば!?」と思い出された方は早めにご連絡くださいませ(^^) *腐らないカボチャは毎年活躍しますよ! 【minneでオーダー出来ます…

瓦の神様、ありがとう〜^^

今朝、神頼みの窯出し… 三尺露盤が奇跡の無傷で焼きあがった!! 合端(削り合わせ)せず、焼きたてを仮組みしただけでこの精度はミラクルだ(^^) 土台外径もピッタリ三尺。 組んだ状態で宝珠のトップまで全高1,300㎜。 ”銀古美“特有のクラシックな質感は、もは…

「瓦」を表現する!

壁面アートワークの相談を受けた! たった一種類の瓦による表現だが、“雨を受け流す”ため必然として成った用の美を纏う瓦のカタチが、空間に流行を超越した重厚で普遍的な魅力を創る! 世界のデザインにインスピレーションを得て、まだまだいろんな“瓦”を表…

屋根のもう一つの役目…

淡路島の大きなプロジェクトで“木瓦”葺きが始まり、14,000枚もの木瓦が建築を包んでいく。 木瓦のさざ波のような陰影の連続が“海”となり、見晴らす鳴門海峡と繋がる。 なによりこの絶景…屋根は風景をつくるが、この雄大で美しい景色にあっては、せめてこれを…

「スライムじゃないよ、宝珠だよ!」

渾身の窯積み…三尺露盤がなんとか焼成コンテナに収まった! 淡路島の社寺本堂 方形屋根のトップを飾る。 瓦を知らない人達がまず発するテッパンの第一声への返し… 「スライムじゃないよ、宝珠だよ」 「王冠じゃないよ、受け花だよ」(笑) 大きいため9つのパー…

「あわじ瓦めし」が出来るまで…

金型ひと押しで瓦一枚ではなく、瓦屋根が一丁あがり⤴︎⤴︎⤴︎(笑) 続々と乾燥中の瓦の釜飯蓋「あわじ瓦めし」 西日に照らされた製作シーンは、もはやノスタルジックな美しい“集落”だ(^^) これがまた機能性抜群だから面白い! よくある蒸気が木蓋を持ち上げ、湯…

百聞は一見にしかず…

滋賀から建築チームを迎えて“かわらのおはなし”…建築をつくるプロフェッショナル達に改めて「瓦というもの」を伝える事は、難しいように見えて、実は最も出来ていないことかもしれない! プロフェッショナル達に理解してもらえれば、また琴線に響くような価…

ニッポンの建築現場!!

淡路島の家、門長屋の改修で瓦葺き開始。 瓦揚げ後に秋の西陽を受けて透き通るように煌めくのは、いぶし瓦「かわら美人」。 それにしても淡路島らしいというか、“ニッポンの現場”らしい空気感が、懐かしさと共に清々しさに包まれとても心地良い。 陽光に照ら…

時代を跨ぐ素材たち…

淡路島の家…台風後の雨漏り現調。 一見丁寧に維持しているようだが、本葺き屋根の素丸下の葺き土が痩せ細ってもはや役を果たせていない! 強風雨となると、どこかしらから染み出しても仕方なし。 それにしても人工的な素材のない屋根裏構造は幾時代をも跨い…

「1,400年も持続しているものが持続可能でなくて、一体なにが持続可能なのか?」

10月は前橋工科大での瓦講義をはじめ、関東あちこちで講演行脚が続くので資料を作成中! もう2年!?阿波国分寺 令和の大改修! それにしても0歳と200歳の新旧瓦が共存する姿は頼もしさ以上に本当に微笑ましい^^ こんなに美しく浪漫ある仕事ができるのは“長…