未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

五重塔project 1/5 scale

宮大工棟梁が建てる1/5五重塔…厳選の欅のみを使い、細部の完全再現のため道具まですべてミニチュアサイズで手作りしてから製作されており、完成後には全高9mにもなる。 木組詳細 ▶︎ https://gajin.hatenablog.com/entry/2019/05/21/134449 プロジェクトも順…

木を編むように…

京都大原 勝林院…悠に1,000年以上の歴史を刻むこの境内敷地内に桁行18m超、軒出寸法1,820㎜ある受付休憩棟が上棟! 手刻みによる堅牢で柔軟な木組による大きな和傘を広げたようなシルエットは、瓦が葺かれ甍が波打ちだすと、きっととても美しい。 シンボリッ…

持続可能性ではなく、確かに持続してきたもの…

香川県 某寺 観音堂改修現場へ降ろした鬼瓦と露盤の引き取りに! 建物自体は200年以上前の江戸時代に建てられたものをこの地に移築しており、4体の古代鬼面はその当時のもの。 露盤は昭和61年に地元の瓦師により作り直されており、総代皆様と住職の立会いの…

瓦職人募集!!(^^)

今日は埼玉県から修学旅行の高校生をお迎えして、“瓦の島”淡路島ならではの体験をしていただきました! 初めて触れる瓦の土は、どんな感触でしたか? 冷たい?あったかい?柔らかい?かたい? これが大昔から日本の風景を作ってきた素材なんですよ(^^) 体験…

鎌倉プロジェクト「紋章入り経ノ巻」

“銀古美(ぎんふるび)”の窯出しから… 鎌倉プロジェクト2棟目【大洋堂】の紋章入り経ノ巻が、すべて無傷で窯出し! 質感、色彩とも無事に銀古美特有の上品でビンテージな風合いに仕上がり、焼きたて出来たてながら、もはや千年を生きたような風格。 先日の鎌倉…

鎌倉プロジェクト【沖永庵】

関東出張の〆は「鎌倉プロジェクト」の現場… それは海を見晴らす高台にある壮大なプロジェクトだった! 日本各地にあった4棟の江戸時代建築を3棟に集約し移築。古材と新材が織りなす宮大工集団による見惚れるような仕事が展開する。 1棟目【沖永庵】の瓦葺き…

瓦づかいのイイお店…

木づかい、瓦づかい、気づかいが美しい! 【 Bar 余白 】 https://www.bar-dining-arely.com/sp/newstore.html 徳島市寺島本町2丁目18-1 ーーーーーーーーーーーーー 日本空間デザイン賞2020 Shortlist選出 第23回 木材活用コンクール 優秀賞 デザイン:清水…

“質”の重さ…

群馬県 某寺山門の瓦葺きが完工! 棟意匠は関東大青海…名人左官による漆喰の深いブルーが、海のない地方に海を届ける! オリジナルデザインで製作した(→ https://gajin.hatenablog.com/entry/2021/06/14/174709 )影盛鬼瓦が無事に坐った姿を見れてよかった(^…

新しいのに古美る…

銀古美をはじめて社寺本堂に葺いていただいたプロジェクト! 【 相模原市 香福寺様 】 葺き替え仕立てなのに、国宝建築のような風格が漂ってるね!って住職のお言葉が嬉しかった(^^) それにしても光陰矢のごとし…あっという間の一年!? ここ最近は1年が1ヶ…

モノを創るということ…

“銀古美”を届けた前橋の家にお邪魔することが出来た! そのままオープンハウス中の別邸にもご案内いただき、普段は屋根以外あまり見ることがないが、洗練された空間と素材の工夫や苦労など、貴重なお話をたくさんいただけて勉強になりました。 *設計・施工…

“かわらのおはなし” 2021.10.20

前橋工科大学 総合デザイン工学科での講義… 建築とデザインを志す学生達に「瓦」というモノとコトの本質の価値を伝えました。 持続可能性を追求すべき今、確かに持続してきたものと、その理由を自分なりの解釈で伝えた! ようは、日本の建築は“素材に還ろう”…

DIDではDIYでしか出来なくなる!?(笑)

淡路島唯一のDID(人口集中地区)に佇む蔵屋根の現調! 四方すべて囲まれているため、古瓦、葺き土、竹野地、垂木等の撤去・搬出には、レッカー不可なら困難の極地…超絶人海戦術必至な作業が予想されます^^; その前にまず見積りも困難…でも、今後全国各地でこ…

伝える仕事…

ある撮影でした… 土にほんの少しの水を混ぜて練り、焼くだけ。 素材は地元の土だけ…淡路島では約200万年前のキセキの積層から大地の恵みをいただく、なんの混じりけもないピュアなもの。 “かわらのかたち”は人が作りやすく、持ちやすく、運びやすく、葺きや…

南の海からの贈りもの…

徳島南部の親方から毎年恒例の伊勢海老が届いた!! それにしても怪獣のようにイキイキしている(^^) 毎度の伊勢海老担当(笑)…男の手料理でチャチャッとさばき、氷水で〆てからミソを添えて造りにしてみました! 甘ーーーーーーーい!! #男の手料理 #伊勢海老…

PRIDE!!

今朝の“銀古美”の窯積みシーンから… 鎌倉プロジェクト2棟目「大洋堂」のために製作した“紋章”入り経ノ巻を慎重に! その“家”や”一族“のルーツやプライドを示すシンボルデザインは、日本の家紋と同じく威風堂々カッコいい!! 今まさに1000℃を超える世界で焼…

ポツンと一軒家…

田んぼの中の“ポツンと一軒社”が瓦葺き完工! 大人の事情(笑)で最低限のオーソドックスな仕様だが、小さくとも瓦葺きの屋根は凛と佇む。 この地の人々にとっての心の“拠りどころ”として、またこの地の変わらぬ原風景の構成要素として、いつまでも在り続けて…

地力:本来備わっている実力、底力。

久しぶりに工場を飛び出して、楽しみなプロジェクトの打ち合わせ! かなり特殊な施工方法となるため、副資材諸々オリジナルに自作することで検討…なんとか納まりのカタチが見えてきたことで、お昼にいただいた上質の盛りそばが最高でした(^^) 銀古美「木瓦」…

monokawara −はじめの一歩−

仕事あがりのささやかな手仕事…出産・誕生記念の手足型「はじめの一歩」づくりです(^^) 土踏まずがしっかりしてますね〜! 将来きっと走るの早くなりますよ♪ 個性と可能性がいっぱい詰まった赤ちゃんの手足…これからしっかりと大地を掴んで一歩一歩力強く歩…

鎌倉プロジェクト

一枚一枚絶妙のチリを付けつつ“刻み袖”が葺きあがっていく! 教科書通り丁寧に…このさも当たり前のような仕上げを生むには、作る苦労、葺く苦労…奥深い仕事の積み重ねがあってこそ。 ほぼ工場を出ることなく瓦づくりに明け暮れる毎日において、日々届く現場…

595.6 ㎢…淡路島と沼島を足した面積

先行工事の店内アプローチに続き、半屋外のエントランスに銀古美「甃(しきがわら)」のパターン貼りが完工。 openに向け照明も入り、瓦畳に滲むような柔らかいライティングが、壁はもちろんカウンターテーブルまで左官仕上げの至高の美食空間へといざなう。 …

鎌倉プロジェクト…1,400年続く仕事

葺き師 一ノ瀬親方の“刻み袖”合端シーンが美しい! 丁寧につくった瓦と真摯に向き合ってくれ、なにより手仕事とその佇まいから瓦を愛してくれていることが伝わり感慨深い。 瓦屋根には悠久の歴史の系譜と共に、作り手と葺き手の想いや物語も宿る。 桜の木を…

「鎌倉プロジェクト」〜エンブレム〜🔱

2棟目の大洋堂に施工する経ノ巻鬼瓦がもうすぐ乾燥する! 日本では家紋にあたるアメリカ人オーナー家の“紋章”をあしらった日米文化交流デザインだ(^^) 銀古美の焼成術で焼きあげると全体がビンテージな質感に仕上がり、紋章の風格も増す予定。 工房に飾って…

鎌倉プロジェクト 〜沖永庵〜

日本の各地に現存していた4棟の江戸時代建築を3棟に集約して移築…日本文化に造詣の深いアメリカ人オーナーによる迎賓館的建築プロジェクト。 −1棟目 沖永庵− 上屋根の地葺きに続き、風切丸〜破風への段取り、下屋根も着工…と見晴らす海景から連続するように“…

焼き杉vs 瓦タイル「soil」

淡路島「さくらの家」…縦の乱貼りで絶賛施工中のビンテージ瓦タイル! シンプルな仕様の屋根と、外壁や半外のテラス壁内外が、銀古美の焼成術によるマットな質感の「瓦」で包まれていく。 素材感勝負をしているような焼き杉と瓦は共に自然素材…喧嘩すること…

スクエアへの飽くなき挑戦…

目標の製作枚数まで6合目をようやく越えたところの“銀古美”手作り400角甃(しきがわら)! 土練機からの押し出し(縦)方向は、乾燥においても焼成においても土がより動こうとするため長くなり、逆に横(幅)方向はそれほど動かない。 それを見越して、切り出し・…

真っ黒が真っ白に!?

月曜日の窯出しから…今日は“いぶし銀”と“銀古美”両方の窯の口を切った! 「いぶし銀」は窯内において高圧で燻す(炭化)ため、耐火煉瓦で組んだ焼成コンテナはススで内部まで真っ黒になる。 「銀古美」はいぶし銀よりも高温の焼成となり、ススも焼き飛んで逆に…

自邸 - my room -

築50年超…地球由来の素材“石”はまったく色褪せることなく普遍的美しさを保つ。 それはもはや永遠性を感じさせるほど…。 瓦でre-designしたいが、悔しくもさすがにする必要がない(笑) 天井の銅板叩きも同じく半世紀を経ても風格衰えず…本物の素材のチカラとは…

作るのも葺くのも難しい…「刻み袖」

鎌倉プロジェクトの1棟目…元意匠の再現のため破風は“刻み袖”で仕上げる。 普通の袖瓦と比べると垂れ寸法も大きく、五寸葺き足で刻んでいくため重厚かつ繊細な仕上がりだが、施工に際しての合端(あいば)作業も技術を要する高尚な瓦。 世界でも活躍するteam一…

鎌倉プロジェクトの瓦葺き着工!

日本の各地に現存していた4棟の江戸時代建築を3棟に集約して移築…日本文化に造詣の深いアメリカ人オーナーによる迎賓館的建築プロジェクト。 火入れ式「常若」▶︎ https://gajin.hatenablog.com/entry/2021/03/24/184623 建築家と宮大工を筆頭に各職のプロフ…