未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

古色焼き“銀古美” −地べた瓦−

8年経った敷き瓦…人の作為では決して出せない、字の如く“古美る”と表現できる美しいエイジングの成果。土を敷く、地べたに横たわる…そんな“土間”という名に見合う、土もの的質感の豊かな敷き瓦。 設計相談が続く銀古美焼成の敷き瓦は、風合いよく仕上がるだ…

瓦屋根が創るもの…

淡路島の家…門長屋を兼ねた牛小屋の屋根改修。 下屋根まわりの地葺きも、なんとか明日の雨に間に合いました(汗) 桟打ちまで準備出来た大屋根…ここはさすが“瓦の島”である淡路島の本領…本葺き仕様です!! とくに美しい茅葺きや瓦葺きの屋根を安易にトタンは…

温故知新…

明治17年創業の老舗文具店…通り沿いの桁行き約14mに及ぶ下屋根改修。 上品な古色に焼きあげた“銀古美”での施工が完了…軒瓦もレトロなベタ万十で大屋根とコーディネート! あとは左官さんの出番ですね! 小さな改修ですが、歴史ある建物と、そこに宿る物語や…

元気の源 ⤴︎⤴︎

富山から瓦葺きのラストサムライ達が大型トラックで銀古美のお引取りに!! ここは淡路島の流儀…海の幸を、雨上がりで光満ちる景色ごと用意して職人談義…これがいつも元気の源になり最高です⤴︎⤴︎(^^) 瓦タイル「soil」も含めて楽しみな仕上がりになりそうで…

100年の計…

今朝は“トラック野郎”で、瀬戸内の絶景に面した屋根面積170坪の大きな社殿屋根改修工事現場へ! 地葺きの先は見えても、まだまだ箕甲に陸・降り・隅の棟にと先は長いです。 「100年の計」とは、遠い将来までを考えての計画…目先優先で未来を描けなくなってし…

−屋根再考−

Gallery土坐のエントランスへと導く檜の手摺りは、4mを超える和瓦シルエットでデザインしています。 山あり谷あり… 山に落ちた雨は谷を伝い、川となり流れる。 それはまさしく瓦がシンプルに“働く”姿。 和瓦はこの自然の摂理を体現し、これ以上も以下もない…

さて、どっち!?(^^)

晴れやかないぶし銀か? 素朴な古色の銀古美か? 明治17年創業の老舗文具店…通り沿いの桁行き約14mに及ぶ下屋根改修。 レトロな大屋根は当時の面影を残す切落桟瓦に石持(こくもち)軒瓦! “石持”とは、いわゆる丸い玉部分が平べったい形状の軒瓦…古建築の瓦屋…

No fashion , No golf!!

伊達や酔狂ではなく、プロも含め上級者にガチで好評の世界初“瓦パター”…先日YouTubeの「ringolf -リンゴルフ-」さんでご紹介いただいた効果でしょうか…オーダーが続きます! ↓↓↓↓↓ https://youtu.be/AkfV9nn1dH4 今日の組立ては“いぶし銀”と“銀古美”…しっか…

『新建築/平屋のすすめ』

先日「住宅建築」で特集いただいた銀古美(ぎんふるび)瓦を施工した"淡路島の家"[設計:平松克啓/ヒラマツグミ]が、「新建築」住宅特集2020年3月号“特集/平屋のすすめ”に掲載いただいています。 平松くんのプロジェクトのお陰で、銀古美も便乗させていただ…

必然性を創る…

それにしても、津々浦々日本の住宅建築は猫も杓子もガルバリウムを代表とする金属の屋根ばかりになってしまった! 素材としての質感やエイジングの美しさでいうと当然物足りないが、絶対的な予算の問題、構造的な必然性、またはデザイン面での柔軟性…など、…

女子職人の手仕事…花菱

もう早くも冬休みに突入した大学生…そんな女子達による気合いの入った手仕事でした(^^) オリジナルのデザインは花菱(はなびし)!! 丁寧なヘラづかいで黙々と彫ること2時間…お二人とも春を先取りするキレイな花を咲かせていました(^^) 本格瓦コースターづく…

– 復元鬼瓦 –

あるプロジェクトで屋根から降ろされた30体近い鬼瓦たち…古色焼き“銀古美”での再焼成や部分修復はすべて完了しましたが、一体だけ割れてしまっていたものは完全復元製作。 今回の窯出しで無事にマットで上品な古美色に焼きあがり安心しました⤴︎ 再び屋根にの…

original sign − 笑鬼 −

見る人を自然と笑顔にさせるイイ表情…別注の鬼面表札が焼きあがりました! size : H300mm × W120mm 笑う門には福来る… いぶし銀に輝く世界に一つだけの表札です(^^) ・ #表札 #手作り表札 #オリジナル表札 #瓦表札 #鬼瓦 #鬼面 #サイン #sign #瓦 #瓦屋根 #…

ものづくりの醍醐味…

淡路土 古代いぶし瓦 『銀古美』 今日の窯出しでは、窯内上部片側で“いぶし銀”の炭素膜を纏ってしまいました。 → http://gajin.hatenablog.com 昔の薪で焼いたようなナチュラルなグラデーションになった個体もありますが、目指す上品でマットな古代いぶし色…

“銀古美”オリジナル棟瓦 〜甍覆(いらかおおい)〜

設計者の皆様からのご要望が多く、ようやくweb pageにUPしましたのでworksごとご覧ください! → http://www.daieibrand.com/products/ginfurubi/ 屋根や建築自体のシルエットを極力崩さない、シンプルでいて哲学的デザイン。 今日も桟瓦とともに真心梱包して…

流麗と陰影で魅せる −薄のし−

古色焼き“銀古美”の今日の窯出しから…通常約27〜30ミリの厚みがある棟の熨斗(のし)瓦とは、ひと味違う繊細な直線の連続が綺麗な薄熨斗(うすのし)です! 厚みは24ミリ、そして軽く反らせています。 “反り”が生むのは、軽快で流麗な棟のラインと絶妙の陰影! “…

瓦とひなまつり 2020

〜400年の瓦の伝統と、風光明媚がおりなす新しいひな祭り〜 いぶし瓦の日本一の生産地として有名な淡路島 津井。 島の片隅にある小さな田舎町ですが、瓦屋根の家が立ち並び、海、山、川、夕日など自然に恵まれ、ここには懐かしい日本の風景があふれています…

break time…

ポストの瓦、作ってます(^^) #瓦 #和瓦 #大栄窯業株式会社 #銀古美 #いぶし瓦 #古代いぶし瓦 #古民家再生 #古民家リノベーション #重要伝統的建造物群保存地区 #文化財建築 #美観地区 #エイジング #古色瓦 #古瓦 #伝統構法 #建築設計 #建築デザイン #エクス…

瓦再考…

大阪府建築士会の皆さんをお迎えして“瓦再考”の勉強会。 「住宅建築2月号」でも特集していただいた“淡路島の家”(設計: ヒラマツグミ)の見学…里山景にとけこむ古色瓦“銀古美”の屋根をはじめ、木も竹も土も紙も“地のもの”で建てられた、まるでその土地から生え…

古代いぶし「銀古美」−紋入り巴−

今回の窯出しから…こちらも蔵屋根に使用される本葺き瓦の“上り藤”紋入り巴です。 いぶし銀とは一味違い、銀古美の質感は単に古色というだけでなく、焼きものの風合いと素朴な侘び寂び感を纏う玄人好みする表情をもって、建築にワンステージ上のテイストを添…

GEOMETRIC DESIGN

昨日、この春に建築学科を卒業する学生が工場とギャラリーを見学に来た際にディスカッションしたGallery土坐-tsuchiza-のテーブルは、イレギュラーな空間でも自由にレイアウト出来るよう三角でデザインしました。 四角だとレイアウトが決まってしまい融通が…

淡路島の家…元に戻すということ

例の「鬼瓦が前に倒れて落ちかけたから、つっかえ棒で支えてます」の現場も試合終了! 仕様はとてもオーソドックスに…透き通るようないぶし銀瓦“かわら美人”で無事この離れも晴れやかに蘇りました! 昨年末に仕上げた奥の納屋と共に、2棟の改修もようやく完…

復元するのは物語…

埼玉県 某寺 鐘楼屋根から落下した鬼瓦の復元依頼を受け、お預かりした現物見本をもとに復元製作し、無事に焼きあがりました! 高さ尺二寸、幅二尺二寸…五三桐の家紋が入った美しい造りの鬼瓦です! 「復元」とは“モノ”の製作だけにあらず、瓦も含む建築の背…

土と炎のご機嫌しだい…

古色焼き「銀古美-antique smoked silver- 」の窯出しから…経験値でかなりコントロール出来てるつもりが、稀に目指す色味以外に3色生まれてしまう。 土の鉄分含有量差、窯内積込み瓦の種類と密度差、ガスとエアの微妙な流量差、バーナーの具合、気温・湿度・…

〜日々是火入れ式〜

現在、毎日火入れが続く古色瓦「銀古美」…日曜日の今日も同じく。 土に火を入れる…この原初的であっておそらく究極的・根源的な作業がこの国で1,400年続きます。 どこかの誰かの暮らしに末永い安心を届けることが出来ますように… どこかの誰かの暮らす土地の…

遊びも本気!!(^^)

職場の懇親旅行で淡路島に来られた皆さんですが、本格瓦コースターづくり体験で、本業の仕事以上にハッスルされたようで(笑) いろんなヘラを使ってもくもくと2時間!集中力たっぷりに土と真摯に向き合って、皆さん教科書通りの素晴らしい作品が完成していま…