未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2021-01-01から1年間の記事一覧

この世はすべて 強き望みの赴くままに 巡りあう 歯車なのである

やれやれ、下半期も機械が壊れるかカラダが壊れるかの瀬戸際(笑)で、ほぼ休みなく瓦を焼き続け、今年はほとんど工場から出ることもなく瓦づくりに専念できた! 2022年も引き続き…瓦屋根をもって世界が賞賛する美しい“日本風景”を取り戻すという初志情熱を絶…

最後のひとかけらまで…

仕事納めに、瓦の“別の道”を紹介しよう! 土を焼いただけの瓦のその後… 【瓦シャモット−kawara chamotte−】 焼きねじれたり欠損した廃棄瓦を、粒度別に細かく砕いた瓦チップ。 透水性と保水性に優れ、雑草の生育を抑制する効果もあるエコなリサイクル材。 夏…

− 400角甃(しきがわら) 誕生物語 −

今年最終の出荷は…年明け1月から試作に半年を費やし、およそ1年越しになんとか間に合わせたビンテージグレーの手作り“銀古美”400角甃(しきがわら)! トラックへの荷積みが終われば、子を嫁に送り出す心境で感無量だ(T^T) 思えば育てるのに苦労した…(笑) 気ま…

「円坐−maruza−」study

設計相談を受けて一番回答に困るのは㎡単価! デザインにより1〜100まで幅があり、究極たった1枚でも正解となる(笑) 規格と仕様が窮屈で堅苦しく、木以外で“地球由来の素材”と縁遠くなってしまった日本の多くの建築やデザインにあって、正解もなく縛られない…

小さな瓦のお正月仕立て!

ドライのアレンジはすべて一点ものにつき、Gallery土坐にてお気に召したデザインを直接お選びください。またボールやキューブの瓦ベースは、いろんな色でご用意していますので、ご自分だけのアレンジを楽しんでみてもいかがでしょうか。小さくてもしっかりと…

break time…

冬の贅沢、こたつでアイスクリーム!! 例えば器は…これが島の流儀(^^) #淡路島 #淡路島ジェラート #淡路島アイスクリーム #淡路島スイーツ #瓦の器

銀古美「木瓦」

クリスマスの今日もまだまだ瓦づくり… さっそく先日の火入れ式においてチーム皆で手を合わせた“木瓦”の窯出しから、幅が1.5倍ある“袖瓦”! ただでさえ薄い木瓦…さすがに390×285㎜あるこの大判は、寝かして焼かないと無理(汗) 木瓦は千鳥葺き仕様…地葺きの際…

鎌倉プロジェクト「紋章入り経ノ巻鬼瓦」

2棟目「大洋堂」に経ノ巻鬼瓦が立つ! 銀古美の焼成術によるビンテージな質感は、もはや100年の風格で魅せる。 アメリカ人オーナー家の紋章との和洋折衷デザインが清々しい! 棟積みはすべて“反り熨斗”の目地積み…穏やかでリズミカルな曲線の連続は、見晴ら…

審美眼…

今年最後の新築は淡路島某寺の手水舎。 小さくとも島の流儀…本瓦葺きで仕上げる! しかも桁行4mほどの屋根スケール感に合わせて、“80枚判”という小さいサイズの瓦をチョイス…素丸も一般的な5寸幅と比べて随分と細い3.5寸幅。 淡路島の本葺き素丸には、5.5寸…

「 船場路地裏 」

都市の一角に、なんともそそられる路地が! つき当たり奥には、入るのにおそらく勇気のいる金色の扉^^ “銀古美”400角甃(しきがわら)が床で景色を描く「だし処 船場山本」はじめ、個性溢れるお店が集結した大人の溜まり場が、大阪の中心地 南船場にオープンし…

火入れ式「心」

東京と香川から施主様と設計チームの皆さんをお迎えしての火入れ式…商業施設のプロジェクトですが、今回「木瓦」では初めての火入れ式! 建築に込められた想いは「心」…立ち合うチームの、まさしく“心をひとつ”にする身の引き締まる書でした! 屋根に葺く記…

愛着のわく暴れん坊…(笑)

銀古美「木瓦」づくりが続く… 窯出しのたびに、反っては泣き、真っ直ぐになっては単純に喜び(笑)…一喜一憂しながらようやくこれだけ。 屋根のプロジェクト、壁のプロジェクト、屋根・壁のプロジェクト…現在相談を受けているものだけでもまだまだ全然先は長い…

break time…

coaster「瓦坐−kawaraza−」には、肉を盛りつけてもかまいません(笑) ついでにコースターとしてもどうぞ…^^ ーーーーーーーー #コースター #瓦コースター #淡路島体験 #淡路牛 #ホテルセトレ

「日本の建築は神事である…」

鎌倉プロジェクト…作るのも葺くのも難しい”袖丸(そでまる)“瓦の施工。 一枚一枚すり合わせながら、瓦の天端と下端が描いていく”線“が肝…屋根の躍動感を決めるまさしく生命”線“だ! それにしても日没後に投光機で浮かびあがる瓦屋根はどことなく神聖さを纏う…

素朴な農家住宅

建築家ご夫婦の自邸project…素朴な”農家住宅“がほぼ竣工。 焼杉とマットな質感の”銀古美“は本当に相性が良く、軒出寸法1,200㎜超がつくるプロポーションは、深い陰影をもって”日本的美しさ“を纏う。 シンプルなシルエットを求めるとガルバリウムありきのよう…

永く存在(持続)してきた証…

鎌倉プロジェクトは、掛け瓦に櫛面土(クシメンド)瓦も設置され、いよいよ利根丸と袖丸の施工。 “利根丸“は“刀根丸”とも書き、掛瓦と刀根地の境を丸瓦で伏せる仕上げのことで、今回は棟素丸瓦を施工。 “刀根”とは、野地が折れた形状を刀身の鎬(しのぎ)筋に例…

瓦の窯元あるある…(笑)

”銀古美“一文字軒瓦の窯出しが続く! 年明けから大小様々なプロジェクトで、この一文字軒仕様が決まっている。 一枚一枚行儀を確認しながらの結束作業。 で、今日の“窯元あるある”(笑)…こんな演歌歌手みたいなドレス、需要あるんだな〜!?(爆) こんなニッチ…

「soil」誕生秘話…YouTube動画

瓦タイル「soil」という製品がなぜできたのか? ㈱カスコ 柏原社長との対談動画…徳島人の柏原さんと、淡路島人の僕ら2人の微妙な標準語がウケます(笑) 【瓦タイル soil 】淡路島に行ってsoilを作ってる道上社長に色々聞いてみました(後編)ぜひこちらのYouT…

【本丸】と【二ノ丸】

滅多にない梱包名は、とあるお城へと… なかなか経験出来ない仕事をありがとうございます! 「城」は、歴史的にもアイコン的にも日本の象徴的な建築の一つ。 瓦屋根でなくては成立しない建築、瓦屋根でしか成立しない風景、瓦屋根でしか◯◯◯… この必然の◯◯◯が…

職人という気質…

鎌倉プロジェクトの箕甲瓦葺き… 宮大工のつくった下地に、葺き師は瓦の葺きあがりが描く線をイメージしながら更に木で下地づくりをする。 銀古美での高温の還元焼成は難しく、尺二寸掛瓦の行儀に難があったが、瓦頭のラインを綺麗に描いてくれた葺き師の苦労…

〜瓦再考〜

ここ淡路島における瓦づくりの原点回帰。 その昔、かの松下幸之助が住宅産業参入を見越し、瓦の本場である淡路島へと訪れ、素材の調達〜製造〜焼成のプロセスをひと通り視察したうえでの、後年“経営の神様”と呼ばれるまで大成した偉人の直感的で先見的な判断…

素材のチカラ…

徳島 旅館プロジェクト…銀古美“甃”(しきがわら)と白漆喰の市松模様が、伝統的であって現代的な可愛らしさも併せ持つ。 “うだつ”のあがる古い町並みに、古今折衷のデザインがとても映えていた! 銀古美のマットな質感と漆喰の相性はとても上品で美しく、これ…

一発勝負!!

今日の銀古美の窯出しから… 鎌倉プロジェクトで必要になった袖丸瓦! 幅の広い箕甲を、二寸垂れと一寸垂れの袖丸瓦で緩やかに勾配を降りていく。 待ったなし!の焼成…色合いは銀古美の本領で綺麗なビンテージに焼きあがったが、行儀仕上がりの良し悪しは葺き…

鎌倉プロジェクト2棟目「大洋堂」

向拝箕甲の瓦葺き…本葺き文化の淡路島と比較して、“本掛け”でなく“簡略”による箕甲仕上げは本当に難しく感じる。 野地の照りや起くりの線を簡略和形で表現するのは至難であり、一枚一枚に“尻ばね”や“向こうばね”といった意図的に捻って焼いた掛け瓦を織り交…

No Kawara,No Life!!

いちいち「瓦」なんです! 瓦バカの発想…幅木にも瓦、使ってます^^ 棟に使う熨斗瓦を割って裏向きに…逆反り形状が鼠返しにもなるすぐれもの!! No Kawara,No Life!! 「瓦」をもっと身近に…逆に身近にあるからこそ、発想の源泉がいちいち瓦なんです(笑)

銀古美 “甃”(しきがわら)「半」

今回オーダーいただいたプランは、尺角、半、四半と3サイズあるうちの「半」のタイプのみでのレイアウト! 約1,000枚を使用…長方形の連続が現代的でもあり、小割り感が粋なデザインとなりそうです。 九州へと届けますが、仕上がりが楽しみです(^^) 屋根にと…

break time…

年末の恒例…親戚一同でのみかん狩り! 野生味あふれるみかんは、剥きにくいほどの超薄皮で、瑞々しく缶詰めぐらい甘い!! それにしても、毎年‘みかん狩り“というより、もはや収穫レベル…半日仕事の日当には余りある獲れ高(笑) ご褒美は、帰りに”まるみ食堂“…

project 【 常若-tokowaka- 】

鎌倉プロジェクト2棟目[大洋堂]の瓦葺き。 “銀古美”の寂び感ある世界感が広がりだした! 軒、隅巴、箕甲の掛け瓦、拝み巴とすべて石持(こくもち)の万十仕様…平べったいシンプルな無地デザインが哲学的でもあり、レトロながらモダンにも映るのが瓦というデ…

銀古美甃(しきがわら)「尺角」

京都大原 勝林院プロジェクト…内外部土間の甃(しきがわら)工事が進む! 紅葉の葉が落ちプロポーションがあらわになったが、改めて瓦屋根であってまるで翼を広げたようなシンプルなシルエットが美しい! “銀古美”の焼成術特有の寂び感ある表情が瓦畳として広…

茅葺きと木瓦の素敵な関係!

設計チームからの朗報…「茅葺き×木瓦」の建築プロジェクトが決定とのこと! 素材感、必然のプロポーション、歴史性、物語性、持続可能性…非の打ち所のない美しさを纏う茅葺き屋根の足を引っ張らないよう、木瓦で貢献したい。 近いうちに設計チームと共に、東…