未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2023-01-01から1年間の記事一覧

瓦納め…(笑)

2023年も「瓦で建築をやってみたい」という建築士はじめ様々な方々にお声がけいただいたおかげで、瓦づくりを通しその屋根が幾重にも折り重なり風景となり、その折り重なる屋並みのもとにある人の繋がりもきっと折り重なり…津々浦々で美しい“景”をつくれてこ…

⤴︎⤴︎⤴︎ UP & DOWN grade ⤵︎⤵︎⤵︎

30日ですが、まだ瓦と向き合ってますw 朝から鳴門で現場打合せ…100歳の古民家再生計画だ。 南面の錣(しころ)にも似た3段重ねの屋根は、この土地特有の気候風土に適応した造り…用の美を纏った建築は本当に魅力的だ! さあ、この雰囲気をうまく継承できるよう…

1,400年続く理由…

年内納品に間に合った…(汗) 銀古美“本瓦葺き”屋根と室内外に3,000枚もの甃(しきがわら)でお世話になった鳴門 東林院 弥勒堂…次は塀の再設計に際し、解体された元々の塀に葺いてあった塀瓦の再施工にあたり、端部の止め(ハナ)が足りないため、生き残っていた…

どれだけワクワクできるか…

年末にまだ現調…(笑) 徳島らしい本瓦葺き民家は築100年の風格。 永年風雪に耐え、歴史と物語を伝え続ける旧家は、風景にあって本当に存在感があり魅力的だ。 古鬼瓦と帆立は再利用しませんか? 棟の意匠にできるだけ物語を残しましょう! 僕ら瓦の作り手や葺…

木のような瓦…

福井県坂井市…東尋坊のすぐ近くのログハウス計画で、煙突に「木瓦」がランダムに葺かれ、その名の通り「木」のような可愛い雰囲気を纏う素敵なアイコンとなった(^^) 「木瓦」はとくに工業製品として作っているつもりがないので、出隅など基本的に役物はない…

クリスマスには“赤”が似合う(^^)

クリスマスの朝の窯出しは真っ赤な赤瓦から… おかげで工場内が情熱的に赤い(笑) 沖縄プロジェクトの軒平と軒丸も1,050℃の高温焼成に耐えて亀裂等なく無事に焼きあがり、吸水率も平瓦で7〜8%、丸瓦で4〜5%と、撥水効果の低い素焼き(テラコッタ)では上出来だ!…

宝生寺ロス…(笑)

シャトーブリアン入りました〜!! 昨夜は淡路工舎の忘年会で肉三昧(^^) さすがにシャトブリは別格の食感…ごっつぁんでした! 2次会は若いパワーに圧倒されて、日が変わるまで18禁シーンばかりなので自主規制(笑) それにしても瓦葺きが終わってから、もはや…

「瓦」…トレンド入り間近!?

「“丸み”はイメージじゃないので“フラット”に作ってほしい」との建築家からの要請で、手作りした本葺き用面土瓦も反らずに無事焼きあがり、サイズもほぼ原寸図通りに仕上がった! やれやれ、ここ数年は瓦づくりも特注物や一発勝負なものばかり…計画は文化財…

“コト”を纏う“モノ”づくり…

沖縄赤瓦projectも待ったなし… 伝統意匠の滴水型 軒平と軒丸もすべて乾燥し、あとは真っ赤に焼くだけ! 首里城でも多く葺かれていたが、牡丹を側面から見たデザインの文様がなんだか沖縄らしいな〜^^ どことなく南国風だからハイビスカスって思ってる人も多…

灘黒岩水仙郷

南淡路の灘黒岩水仙郷が新しいランドマークとして12/25にリニューアルオープンする! 1階と2階の大きい柱脚4面を「木瓦」が包む。 出隅はY字の鋼材に突きつけ。 ヨーロッパの建築を参考に設計段階でいろいろシミュレーションしたが、今回この仕様に落ち着い…

“丸い瓦”の可能性…

昨日はある大企業のプロジェクトチームと打合せ…今後の様々な建築計画における「瓦」の可能性について時間を忘れて3時間のレクチャー^^; 建築家は、常識にとらわれない異彩を放った建築を多く手がける著名な方…ここでまずオーソドックスな瓦屋根意匠は無いな…

いろいろ待ったなし…

まもなく上棟予定の建築家 自邸計画における銀古美“本瓦葺き”用の別注フラット面土瓦…原寸シミュレーションにもとづく手作り製作が終わり、こちらも待ったなしにつき窯場で乾燥中! これがまたデカい!! 乾燥と焼成による収縮率を考え、この原寸図から8〜10…

瓦の目利き…

年末、窯炊きもいよいよ追い込み… 年内に仕上げるもの達で待ったなしの窯場だ! 石持(こくもち)という平べったい巴瓦。 この通称“ベタ巴”は、建築家の自邸計画の本瓦葺き用だが、通常は五寸径のところ素丸と共に四寸五分径で繊細で小粋な陰影美をつくる。 イ…

素材と技術を繋ぐ…

熊本県重要保存建築物復元工事 「商工クラブ」https://showkoclub.jp/ プロジェクトの竣工写真をいただきました。 築130余年の料亭保存改修工事。 風雪に耐え歴史を見守り続けた120歳の古瓦と、ビンテージな“銀古美”の共演はとても美しく安心感を与える。 価…

知恩院 法務棟

home pageで「銀古美(ぎんふるび)」の施工例が住宅、店舗、社寺、文化財…と、それぞれのカテゴリーで続々と増えていってますが、晴れやかないぶし銀の「かわら美人」は象徴的な建築に特化して掲載していきます。 「知恩院 法務棟」 かわら美人53判切落 清々…

monokawara「はじめの一歩」

今朝もGallery土坐の壁は陽光を浴びて綺麗だった! 異次元の少子化対策のおかげか(笑)…誕生記念の手足型瓦のオーダーも続々と! 今回は手と足のセット…で、手の指が長〜い! これは背も高くなるな〜きっと⤴︎⤴︎⤴︎ せっせと彫りながら想うこと… 50歳のおっさん…

日本の風景には“日本色”がしっくりくる…

淡路島の農園付き住宅プロジェクト… 5棟それぞの換気塔に瓦タイル「soil」を施工。 外国では煙突もレンガ造りのオレンジ色だが、日本の風景にはこの伝統的な“瓦色”がよく似合う(^^) キュートな方形造りだが、土壁×銀古美の瓦屋根×同じく銀古美焼成のビンテー…

火入れ式「悠久の今」

今日は、さぬき市のプロジェクト「時の納屋」の火入れ式で、市の職員はじめ堀部さんたち設計施工チームを窯場へ迎えた! 市長から預かった今回の建築プロジェクトに込める想いは「悠久の今」…この想い(書)とともに瓦を焼くべく窯へと入れ、記念瓦には日付と…

テラコッタ木瓦

作るたび、焼くたびに… 一歩一歩、“木のような瓦”へ近づけていく。 設計相談とこの先の計画が続くこの薄くて長いシンプルな瓦…今度は北陸での計画のため素焼きの“朱”で焼いてみます! “瓦のような木”から“木のような瓦”へ… 銀古美「木瓦」には可能性がいっぱ…

書道家×瓦坐

毎年恒例、書道家とのコラボレーション…来年の干支「辰」の書が瓦コースターとしてテーブルシーンに福を運ぶ。 美しい書を躍動感そのままに瓦にかたどる。 限定製作につき、まさしくプレミアムな逸品… 御神酒はこのコースターで(^^) ーーーーーーーーーーー…

脇役に徹する建築づくり…

香川 さぬき市のプロジェクトへ現場確認に! この瀬戸内海を見晴らす絶景の地で堀部さん達と現地視察してから2年半…ようやくこの風景に切妻の美しいシルエットが描かれ出した! 来週、市の関係者と堀部さん達設計チーム、菅組の監督達を淡路島に迎えて火入れ…

200歳の現役選手!!

和歌山の山門(文化財)改修工事で、預かっていた200歳の鬼瓦の修復&再焼成が完了。 失っていた頭上の巻物も2本ずつ復元。 朽ちた蓮華紋はそのまま焼き直すだけとした。 外観で修復あとが分かるのはその程度だが、この胴体こそ劣化が激しく、おそらく想像でき…

進化への逆行…

まもなく上棟予定の建築家の自邸計画において、銀古美“本瓦葺き”の棟下に施工する面土瓦は、通常は丸みのある蟹の甲羅形状だが、漆喰で仕上げたようにフラットに作ってほしいとのことで原寸検討。 これ意外に難しく… ・棟際の平瓦が一枚物なのか半端物なのか…

慌てない慌てない…^^;

沖縄赤瓦projectの滴水型 軒平づくりも一歩一歩…超アナログな最先端テクノロジーの瓦づくりが進む(笑) 軒丸も紋金型が出来あがりプレス開始。 共に350枚(本)以上…今の時期は乾燥に時間がかかるのは仕方ない! とにかく焦らず、牛歩戦略かつ匍匐前進だ(^^) #…

赤瓦、海を越える…

沖縄赤瓦projectから… 無事に海を越え、現地に届いた赤瓦が仮並べされいよいよ着工! 鉄分の多い淡路島の土だからこそ表現出来る深い朱色の瓦が沖縄の風景を彩っていく…なんだか嬉しい(^^) こちらではまだまだ平瓦と素丸と共に、手作りの軒平と軒丸を鋭意製…

瓦一択…

建主から直接葺き替え相談があり実測に来た! 徳島ではこのスレート屋根材が特に多く、竣工時から本来であれば必要とされる定期的な塗装を繰り返す教科書通りの例もさすがに少なく、このように劣化が激しくもう塗装しようもない状態の屋根が多い。 このお宅…

生き物との格闘…

あるプロジェクト用 ボーダー瓦の試作。 木琴じゃないよ(笑) 手切り、引き目肌、櫛引き…すべて手作りで仕上げ、さらに“銀古美”の焼成術で焼きあげることで素朴なビンテージ感を表現する予定。 乾燥でとにかく曲がる曲がる…^^; やはり土は生き物だ! このボー…

100年後にもらう通信簿…(^^)

淡路島 宝生寺の瓦葺きが全て完工した! [本堂 方形屋根]銀古美 本瓦葺き:九寸判 [客殿 切妻屋根]銀古美 桟瓦葺き [客殿 唐破風屋根]銀古美 本瓦葺き:九寸判 それにしても長丁場だった。 もはや宝生寺ロス…脳内では、もの寂しさ漂うエンドロールが流…

“ゴルフの女神”と“瓦の神様”…

昨日はお世話になっている工務店の40年続く伝統のコンペ! お盆以来のゴルフ…また人様のパターばかり作り、一才触っていなかった伝家の宝刀「瓦パター」を引っさげ参戦。 瓦しか頭にない男はパターまで瓦なのだ(笑) ただ、まさかの練習グリーンで瓦パターの…

硬い瓦で描く柔らかい線…

宝生寺 唐破風の瓦葺きも完成! 反り熨斗の目地積みで描く棟のラインと、袖丸の生命力ある曲線の躍動が美しい。 棟の端は今回伸ばさず、400角で焼いた銀古美の甃(しきがわら)を加工して蓋をした。 唐破風自体が、小さいながら照り起りの連続する複雑な曲線で…