未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

“本物”を感じるセンサー!

和歌山の社寺屋根から降ろした御所型鬼瓦。 全高900×全幅1,200(㎜)と、“一つもの”としては特大級…この方達の体重は一人では絶対に持てないレベル! 岐阜県美濃産、彫られた年号は昭和52年。 満46歳は鬼瓦としてはまだまだ赤子か(^^) このたび屋根の改修に際…

[ 温故知新 ]

土を練って焼く…設備こそ近代化したが、やってることは同じ。 これが1,000年以上続く素材と技術だ。 現代の多くの家づくりは、素材は、1,000年続くか? この“確かに持続してきた”ものの声に耳を傾け、教えを乞うことが今必要だと思う。 そんなことを思いなが…

かわらない、ということ…

「いぶし瓦と銀古美の違いについて、どこがどう違うのでしょうか?」 春に向けての計画で設計事務所からの相談が年明けから毎週続く。 僕の発信力と熱量が足りないのか、“いぶし瓦”と“銀古美”の違いについてまだまだ伝わっていない(笑) [いぶし瓦] 焼成後…

家と家型と…

家型の瓦アイテム達…これ一体なんでしょう? 銀古美でビンテージに焼いたものと、青磁釉で綺麗なターコイズグリーンに焼きあがったもの…すべて手作りのオリジナルアイテム! 淡路島の農園付き住宅プロジェクトで、方形屋根×土壁の愛らしい建築群が“新しき良…

身長が縮んで腕が伸びる仕事…(笑)

長〜い滑り台(笑)を設置した“淡路島の家”改修現場! 先行で解体した渡り廊下の野地が出来あがり小雨のなか瓦搬入…これが自宅になんとプールがあった名残りで、“銀古美”達の運び込みがスーパーハード(汗) ブロック塀を越えて滑り台の脇をくぐり、両手で一束づ…

100歳の骨格!!

明治18年築、そしてこの地に移築され100年以上風雪に耐えた「淡路島の家」大改修プロジェクト。 続いて“離れ”の改修は一旦全解体…年明け8日から着工し、あらわになった100歳の骨格はまだまだ生命力に溢れ、木材は再構築される。 屋根は“銀古美”の本瓦葺きで…

火入れ式「家内安全・笑顔」

阿波の家、屋根改修のための火入れ式でした。 建築に込める想いは「家内安全・笑顔」。 記念瓦にも同様に日付とともに”想い“を彫られた。 僕ら窯元は、一軒一軒のこうした建主の様々な想いを預かり、瓦を作らせていただき、屋根となって建築を守り、末永く暮…

時の納屋

さぬき市「時の納屋」プロジェクトで銀古美の瓦葺きが始まった! 瓦屋根は昔から“波”に例えられるが、見晴らす瀬戸内の穏やかな海とシンクロするように、まさしく雄大に“甍”が描かれていく。 2年半前にいただいた堀部さんのスケッチが徐々に解像度を上げてい…

振り袖は無理かも…(笑)

建築家の自邸計画@銀古美 本瓦葺きの素丸は通常5寸幅のところを4.5寸幅タイプで製作し、淡路島の玉ねぎ小屋のような繊細で素朴な陰影美を演出する。 屋根構造の都合で一部にその4.5寸幅の「袖丸瓦」が必要となり、金型がないため完全手作り。 昨日の窯出しで…

木と土と竹と石と漆喰と瓦だけ…

長〜い滑り台を設置完了(笑) 淡路島の古民家…草臥れた屋根の改修工事を本日着工! 立派な旧家ほど敷地は中門に池に植木にと制約が多く、おかげで超ロングスライダーのように機械を設置(笑) 今回、茶室屋根と渡り廊下の屋根を改修する。 古民家再生なら瓦はギ…

捨て難き素敵なヤツら…(^^)

鳴門の100歳古民家再生計画… 瓦葺きの仕様をどのようにデザインしようか正月休みに脳内シミュレーションを繰り返してきたが、再度現調にきた! このビンテージな古鬼瓦たちを再利用出来るか検討。 物語を繋げるには唯一無二のシンボリックなアイテム。 最焼…

【 木瓦 −kigawara− 】color/terracotta

設計相談を受けての試焼きだが、情熱的で美しい朱-aka-に仕上がった! 柿(こけら)葺き,栩(とち)葺き…中世以降、社寺建築や書院等に用いられ、またヨーロッパでは屋根・壁にと土着の魅力的な伝統意匠を表現してきた木羽板のような素材を、淡路島の土を焼き締…

“terra cotta” イタリア語で 「焼いた土」

今年最初の窯出しで焼きあがったのは赤瓦! 昨年から続く沖縄の現場へ届ける。 また、銀古美よりももっと高温で焼きしめる今回の赤瓦づくりでは、他のプロジェクト用の甃(しきがわら)も焼きあがった。 朝日を浴びると燃えるような朱だ! その素朴で柔らかそ…

瓦坐は物怖じしません(笑)

『芸能人、格付けチェック』2024スペシャル 昨夜の放送で、テーマ“寿司”の際に紹介された、4年連続ミシュラン一つ星を獲得した銀座の高級店のカウンターに瓦コースター「瓦坐」が並べられていました! 嬉しいな〜! 一流の店と一流の客に認められ、ご愛顧い…

モノクロの風景に再び彩りを…

明日からまた瓦づくりで突っ走るので、少し早いですが年末年始にご挨拶出来ていない方々へ寒中お見舞い申し上げます。 元旦より本当にたくさんお年賀でのご挨拶をいただきましたことに感謝しつつ、誠に勝手ながら本年をもって年賀状でのご挨拶を控えさせてい…

一日も早く穏やかな風景を…

正月休みに一日ぐらい自分時間…伝家の宝刀“鬼瓦パター”をひっさげ打ち初め!! 年に3〜4回しかいかない瓦師にしては18ホールOBなし…最後までボール1個だけでホールアウト!! スコアも88と新年早々末広がりで縁起よし⤴︎⤴︎ 自分でつくった瓦製パターで、自分…

改めて、風雪に耐えるもの…

富山の家、加賀の家…そのほか新築や葺き替えで“銀古美”を葺いていただいた住宅は大丈夫だろうか? 住まい手は無事だろうか? お世話になった葺き師や大工、建築士達はおそらく最前線で尽力されているだろう。 遠く淡路島から心配しております…。 一方で、ま…

ー謹賀新年ー

ゆく年もくる年も、歩んだ道もこれから歩む道も、一歩一歩消えない足あとをしっかりと残しつつ、光射す方向へ歩いていきたいですね^^ 今年も屋根に壁に床にと…「瓦」が活躍するワクワクするようなプロジェクトが目白押し…その先でヒト・モノ・コトが交わり合…

瓦納め…(笑)

2023年も「瓦で建築をやってみたい」という建築士はじめ様々な方々にお声がけいただいたおかげで、瓦づくりを通しその屋根が幾重にも折り重なり風景となり、その折り重なる屋並みのもとにある人の繋がりもきっと折り重なり…津々浦々で美しい“景”をつくれてこ…

⤴︎⤴︎⤴︎ UP & DOWN grade ⤵︎⤵︎⤵︎

30日ですが、まだ瓦と向き合ってますw 朝から鳴門で現場打合せ…100歳の古民家再生計画だ。 南面の錣(しころ)にも似た3段重ねの屋根は、この土地特有の気候風土に適応した造り…用の美を纏った建築は本当に魅力的だ! さあ、この雰囲気をうまく継承できるよう…

1,400年続く理由…

年内納品に間に合った…(汗) 銀古美“本瓦葺き”屋根と室内外に3,000枚もの甃(しきがわら)でお世話になった鳴門 東林院 弥勒堂…次は塀の再設計に際し、解体された元々の塀に葺いてあった塀瓦の再施工にあたり、端部の止め(ハナ)が足りないため、生き残っていた…

どれだけワクワクできるか…

年末にまだ現調…(笑) 徳島らしい本瓦葺き民家は築100年の風格。 永年風雪に耐え、歴史と物語を伝え続ける旧家は、風景にあって本当に存在感があり魅力的だ。 古鬼瓦と帆立は再利用しませんか? 棟の意匠にできるだけ物語を残しましょう! 僕ら瓦の作り手や葺…

木のような瓦…

福井県坂井市…東尋坊のすぐ近くのログハウス計画で、煙突に「木瓦」がランダムに葺かれ、その名の通り「木」のような可愛い雰囲気を纏う素敵なアイコンとなった(^^) 「木瓦」はとくに工業製品として作っているつもりがないので、出隅など基本的に役物はない…

クリスマスには“赤”が似合う(^^)

クリスマスの朝の窯出しは真っ赤な赤瓦から… おかげで工場内が情熱的に赤い(笑) 沖縄プロジェクトの軒平と軒丸も1,050℃の高温焼成に耐えて亀裂等なく無事に焼きあがり、吸水率も平瓦で7〜8%、丸瓦で4〜5%と、撥水効果の低い素焼き(テラコッタ)では上出来だ!…

宝生寺ロス…(笑)

シャトーブリアン入りました〜!! 昨夜は淡路工舎の忘年会で肉三昧(^^) さすがにシャトブリは別格の食感…ごっつぁんでした! 2次会は若いパワーに圧倒されて、日が変わるまで18禁シーンばかりなので自主規制(笑) それにしても瓦葺きが終わってから、もはや…

「瓦」…トレンド入り間近!?

「“丸み”はイメージじゃないので“フラット”に作ってほしい」との建築家からの要請で、手作りした本葺き用面土瓦も反らずに無事焼きあがり、サイズもほぼ原寸図通りに仕上がった! やれやれ、ここ数年は瓦づくりも特注物や一発勝負なものばかり…計画は文化財…

“コト”を纏う“モノ”づくり…

沖縄赤瓦projectも待ったなし… 伝統意匠の滴水型 軒平と軒丸もすべて乾燥し、あとは真っ赤に焼くだけ! 首里城でも多く葺かれていたが、牡丹を側面から見たデザインの文様がなんだか沖縄らしいな〜^^ どことなく南国風だからハイビスカスって思ってる人も多…

灘黒岩水仙郷

南淡路の灘黒岩水仙郷が新しいランドマークとして12/25にリニューアルオープンする! 1階と2階の大きい柱脚4面を「木瓦」が包む。 出隅はY字の鋼材に突きつけ。 ヨーロッパの建築を参考に設計段階でいろいろシミュレーションしたが、今回この仕様に落ち着い…

“丸い瓦”の可能性…

昨日はある大企業のプロジェクトチームと打合せ…今後の様々な建築計画における「瓦」の可能性について時間を忘れて3時間のレクチャー^^; 建築家は、常識にとらわれない異彩を放った建築を多く手がける著名な方…ここでまずオーソドックスな瓦屋根意匠は無いな…

いろいろ待ったなし…

まもなく上棟予定の建築家 自邸計画における銀古美“本瓦葺き”用の別注フラット面土瓦…原寸シミュレーションにもとづく手作り製作が終わり、こちらも待ったなしにつき窯場で乾燥中! これがまたデカい!! 乾燥と焼成による収縮率を考え、この原寸図から8〜10…