未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

こんな素材と仕事だからこそ…

来週上棟予定の神社新築プロジェクト…次は拝殿箕甲の破風板原寸に、掛け巴の紋が地面に垂直となるよう角度出し作業。 桟瓦の芯割り〜破風尻に桟芯がぴったり…ここを基準に、登裏甲+瓦座の高さの位置で掛け巴がのぼっていく。 葺き師とFaceTimeで何度もやり…

淡路島プロジェクト…

大地(瓦)と海と空…大自然の関係性を凝縮トリミングした景色は、とげとげしさも緊張感もなく、まったくもって大らかで心地良い。 瓦タイル「soil」の壁が広がっていく! ようやく目処がついた「木瓦」の外壁とも綺麗にシンクロし、まさしく広大な“大地の景色”…

break time…

淡路島の原風景の一つ、瓦葺き玉ねぎ小屋。 今年は玉ねぎの単価も例年の倍だ! この淡路島ブランドの玉ねぎをより美味しく熟成させる秘訣である瓦の単価も、さすがに倍にはならずとも、その“価値”が倍になればイイな〜(^^) #淡路島玉ねぎ #オニオン #玉ねぎ…

メディア取材…

本日テレビの取材でした! また高価なピンマイク付けて、いざっ!! 本格瓦コースターづくり体験でリポーターの女子2人がガチンコ対決…とても楽しい収録でした(^^) また情報解禁になればお知らせします。 予定では6月中旬…お楽しみにー! このような伝統産業…

その土地から生えたような…

そこら辺にある素材で建て、やがてその土地に還る…まるでその土地から生えたような瓦屋根の小さな建築。 素っ気なさの中にも、最低限の言語表現をもって禅とミリマリズムの達観した精神世界が滲み出て美しい。 【設計:妹島和世建築設計事務所】 瀬戸芸関係…

鎌倉「常若-tokowaka- project」

東京からの帰り、ようやく確認に来れた! 葺きあがった3棟の屋根だけを見ると、これらが日本各地から移築された江戸時代の建築だとは思えない。 解体から、古材の調査・選別、設計へと…設計チームはじめ関係者達による途方もない時間と労力がつぎ込まれてい…

original sign −怒鬼 & 笑鬼−

いぶし銀か銀古美(ぎんふるび)か!? 怒るか笑うか!? またまた人気の鬼面表札が焼きあがった!! いぶし銀は相変わらず“鬼”ながら美肌(笑) 銀古美はビンテージな肌でダンディなイケメンに⤴︎⤴︎⤴︎ 鬼だけに怒るも良し、また“ギャップ萌え”で笑うも良し…笑う…

−kawara putter project−

やっぱりハイシーズンになってくるとオーダーが続きます…伝家の宝刀「鬼瓦パター」(^^) 今回はtypeいぶし銀…裏にはネームを彫り、世界に一つだけのプレミアムな逸品に! ヘッドカバーは白のエナメル調で上品に…さらにスペシャル感を出すべくゴールドのBOXを…

鬼瓦の余白…

大阪 豊中の家…街中に取り残されたように佇む立派な旧家の改修で“銀古美”の瓦葺きが進む。 主屋の大屋根が仕上がり、下屋根の大工工事を待つ間、蔵屋根を瓦葺き中…別注で製作した大きな跨ぎ鬼が“谷建て”で無事に設置された。 銀古美オリジナルのこの一本筋だ…

日曜随想…

今朝は地元神社の清掃から始まる。 毎週日曜日に“隣保”ごと順番に集まり、誰のためでもなく淡々と粛々と…何百年と変わらず続く。 黙々と落ち葉を掃く姿はどこか神聖であり、また清々しく、そして美しい。 その通り自らも心身清浄の境地に至り…改めて“清掃”と…

銀古美「木瓦」の表現力…

鳥取 大山町に石場建て高床式の木組サウナ小屋が完成! 日本海と大山を見晴らす絶景サウナ…“木瓦”の屋根がシンプルなシルエットを描き、伝統構法の結晶だが、プロポーションがとても可愛らしい(^^) また一つ“木瓦”の表現力を引き出していただきありがとうご…

100年後に直せる素材と技術…

淡路島の家…高台から海を見晴らす主屋と蔵、そして牛小屋の3棟リノベーションPrj 。 築130年の古建築が、ゲストハウス&カフェ、陶芸工房&ギャラリー、そしてオーナーの住まいとして再生。 2年ほど前のオープン以来ようやく来れたが、あの壮絶な解体〜大工工…

年寄りの体を洗う仕事が続きます(笑)

またまた屋根から降ろされた経ノ巻と唐獅子の隅蓋…からだを水で洗い潔める“沐浴”です! 高松の街中に佇む神社の改修工事が始まった。 それにしても最近は古鬼瓦の焼き直しが多い! =新しい瓦が出ない(笑) でも、こうして想い入れのあるアイテムを修復したり…

大地を纏う…

薪ストーブの背景で“大地”を描く瓦タイル「soil」…ビンテージな質感が新しい空間に落ち着きを与える。 東京のお客様から写真が届いた! 土を焼いただけ…そんなシンプルな素材が“瓦”というもの。 土壁は難しくとも、土を焼いただけの「soil」が土壁をつくり、…

東林院 弥勒堂新築プロジェクト

設計者達プロジェクトチームと一緒に、屋根各部の“反り”の比率検討で、現在工事中の神社新築現場へ…。 引き通し勾配、流れ長さ、軒出寸法…絶対の正解はないが、悠久の歴史と経験により積みあげられた確かな法則はあり、それが導き出すプロポーションに対する…

綺麗な音色が焼きのバロメーター♪

今日の銀古美の窯出しから… 今回もいろいろ焼きあがっていますが、尺角の甃(しきがわら)も多数…。 甃は、窯場にも冷気が届く冬場の窯出し時には“冷め割れ”要注意だったが、今の時期はそれほど心配なく、叩いても“音色”レベルに心地よい澄んだ良い音だ(^^) 音…

Archi Cafe vol.37【幾何学 -geometry-】

建築家ら多様なメンバーが集まり、テーマについて絶対的な正解を求めず自由議論することを醍醐味とするアーキカフェ… 今回のテーマは「幾何学」 ユークリッド幾何学/ニュートン幾何学 ・自然≠幾何学≒定形 ・自然=非定形 ・非定形⇒フラクタル性 ・自然≒フラ…

− LIVE HOUSE GATTACA −

土を焼いただけのピュアな素材感が美しい、現代感性と伝統が融合したプロダクト…日本伝統の“青海波”と“唐草”でデザインしたオリジナル瓦坐-kawaraza-が完成! 波も植物も…自然物にインスピレーションを得て生み出されたデザインは美しい! 和瓦の形状しかり…

時を経るほど美しくあれ…

鳴門の東林院 弥勒堂新築プロジェクト…見本一式を現場事務所へ届けて打合せ。 “銀古美”の焼成術でビンテージかつ上品に焼きあげた本葺き仕様で、いぶし銀とはひと味違う風格ある世界観を表現し、新しくも懐かしい風景を描きたい! 仮に100年後の改修計画の際…

”無いものは作ればいい“

先日「木瓦」の火入れ式を執り行った福山の家“MMプロジェクト” ▶︎https://gajin.hatenablog.com/entry/2022/03/12/185032 この端正な建築に見合う木瓦の屋根意匠として、設計者との相談により“デザインのないデザイン鬼瓦“を手作り製作! またこの鬼瓦が跨ぐ…

雨の日の瓦葺き職人達の流儀…(笑)

「瓦屋殺すにゃ刃物は要らぬ、 雨の三日も降ればよい!」 とは、昔からよく言われますが… 現代では瓦コースターづくりで手先を鍛える修行がトレンドです(^^) もちろん“仕事”なので、ニッカポッカスタイルが基本(笑)…でも、普段から焼けた瓦を扱わせたら天下…

「共に生きる」

建築家 新居さんご夫妻の建築展 「共に生きる」@むかしむかしと昔と今と 徳島での打合せのあと、最終日の今日なんとかお邪魔できました! 築130年の茅葺き建築が改修され、とても美しい佇まいと共に懐かしい風景がつくられており、その地に受け入れられ、そ…

美しきアナログ世界…

来月上棟予定の神社新築プロジェクトでは、各部の巴関係すべてに“紋”を入れるが、箕甲の反り具合と屋根勾配に従い、すべての紋が地面に垂直となるよう原寸板をもとに角度出し作業中…これが難しい(汗) それにしても、つくづく瓦づくりと瓦葺きに携わる僕らは“…

木木木!!!!!

“木瓦”が目指すのはこの自由過ぎるテイスト! 焼きものなんだから、もっと個性いっぱいに遊んで暴れないと(笑) もう12年も前に火入れ式をし、改修させていただいた“鳴門の家”を振り返り、木瓦study! ーーーーーーーーーー #銀古美 #木瓦 #柿葺き #栩板 #栩…

「瓦一択」へのアテンド…

昨日は東京から瓦屋根検討中のオーナーを、今日は京都から建築家をお招きし、それぞれ相談や打合せ、そして土の採掘場など瓦の島をアテンド… 素材の原点、永く持続してきた理由、物語や浪漫など僕ら作り手が込める想い…この国において1,400年も続いてきた“瓦…

持続可能な素材と仕事…

讃岐の家…上屋根に引き続き下屋根の古鬼瓦も淡路島まで強制連行し、洗浄&焼き直し! 今日の窯出しで、真っ黒に被ったススを刷毛で払うと…黒ずんで草臥れていた肌が、また見違えるほど綺麗ないぶし銀に蘇り、幾時代もまたぎ風雪に耐えた瓦がまた100年活躍する…

不易流行…

神社新築現場から…通常5寸幅ある軒巴と素丸瓦ではなく、屋根のスケールを考えひと回り細い4.5寸幅をチョイス! 淡路島の本葺き素丸には、5.5寸/5寸/4.5寸/4.2寸/3.5寸/3寸と多様なサイズがあり、適材適所で使い分けるこの目利きによる目利きのための仕…

100歳の説得力…

淡路島の家…100歳の古民家改修相談を受けて現調! 建築の“築”の字の構成要素である木と土と竹と瓦の家は、“装置”のような現代住宅と違い、地球由来の素材達の生命力に溢れ、なんだか優しい包容力があり、古くとも風景において俄然絵になる。 現代式の高断熱…

break time…淡路島の流儀

ようやくの休みは、自宅庭で淡路牛&淡路玉ねぎメインのBBQ!! え?どうしてそうなるのって!? 登山家ではなく瓦師の名言… 「そこに瓦があるからです!!」(笑) 瓦で焼くのは淡路島の流儀…網と違い、焦げずに遠赤効果でふわっふわに仕上がる! そのへんで育…

オペ出来ました!!(^^)

神社改修工事にかかる140年前の水板の龍…瞳が落ち、ツノも折れ、痛々しい姿で降ろされたが、外科、眼科、整形外科、ついでに美容外科(笑)…と、いろんなドクターの手にかかり、部分復元とともに本体も焼き直し、無事にオペ完了! よ〜く見ると、本来鋭く睨み…