今朝は地元神社の清掃から始まる。
毎週日曜日に“隣保”ごと順番に集まり、誰のためでもなく淡々と粛々と…何百年と変わらず続く。
黙々と落ち葉を掃く姿はどこか神聖であり、また清々しく、そして美しい。
その通り自らも心身清浄の境地に至り…改めて“清掃”とはあらゆるリセットに効果的である。
神社とは…初詣に祭りをはじめ諸々の祈祷に日々の参詣にと、何かにつけて氏子にとっては生まれた頃から精神的支柱であり、清掃や草刈り、行事を通して郷土帰属意識と連帯意識を自然と実感出来る、シンボリックでいつまでも心安まる存在であり続けるべき場所。
200年以上続く無形文化財である「的射の儀」で“大舞”を演じたのが懐かしい。
津々浦々に瓦を運ぶ立場として経験的に明らかに感じるのは、例えば伝統的祭りが盛んであり、その他古い風習が多く残され、生業も含め地域らしさが溢れる土地ほど建築風景に秩序があり、必然的に瓦屋根が多い。
これはまず間違いのない統計だ!
そこでは土着の文化や伝統を重んじ、努力して残すというよりも当たり前のこととして継承され、なんなら老若関わらず誇りとし、そして無償で愛する。
残念ながら全国広く見渡すと、都市どころか地方でさえこの郷土愛は薄れ、アイデンティティも醸成されず、地域の繋がりを軽視し、希薄な関係性のなか殺伐としたコミュニティばかりになってきつつある。
その結果、瓦屋根建築や秩序ある風景をはじめ、ヒト・モノ・コト・マチ…すべてその土地らしさが跡形もなく消え去ろうとしている。
自分のためでもなく、誰のためでもなく、さらに町や村のためでもなく、ただただ土地の歴史や伝統と向き合い、自己のルーツを理解し、感謝し、心身清浄を感じつつ例えば神社を清掃できる人や地域が増えれば、瓦屋根も含めて諸々日本らしい美しきものを取り戻せると思う。
神社が綺麗な村は、ヒト良し、トコロ良し!
いつまでもそんな郷土でありたいと、あらねばと、ふと感じた朝の神社清掃…(^^)
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