未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

美しい住まいの外観

届きました…建築知識ビルダーズNo.45!! Instagram企画:#bコレ美しい住まいの外観 1,000件以上の応募の中から110件の撰出…すべて見通して和瓦屋根は7件、比率にして6%程度。あとはほとんどすべてガルバリウム。 撰出されている建築はさすがプランはもちろ…

SDGs シンポジウム

今日は安藤建築“夢舞台”で、淡路島の2市長はじめ有識者の皆さまと、“SDGs” 持続可能な未来島づくりをテーマにしたシンポジウムに登壇! YouTubeでも配信しています!(2:42:00ぐらいから) ▶︎ https://youtu.be/Ym5ks4eEtAs よくよく考えると、この国において1…

設計者からの相談を受けてのstudy…

「出来るだけ役物を使わずシルエットをシンプルに仕上げたい」 隅のあるプラン…軒は地瓦(桟瓦)を三寸出しで軽やかに仕上げ、隅は地瓦を手作りで2枚合わせた“トンビ”を製作した実例を提案! 左右の地瓦それぞれの段差と葺き勾配の兼ね合い等、諸々高いハード…

not 建材 but 工芸品!!

「香川の家」の改修に際し降ろされた28体もの鬼瓦の再焼成…ようやく全ていぶし銀に化粧され窯出し!あちこち欠損していた部分も復元製作し、修復も仕上がった。 それにしても先人鬼師がつくったものだが、改めて素晴らしい細工だ(^^) 屋根に施工する限りは鬼…

古美の家…

火入れ式「縁」に始まる熊本 阿蘇の家…現場から進捗の便りが届いた! (火入れ式の様子▶︎ http://gajin.hatenablog.com/entry/2021/03/20/162046 ) 解体された古民家の古材を活かし、構造とともに物語も継がれているようで微笑ましい。 特注の“古美”紋入り軒…

lifework …

天職:人が生涯の仕事として人生を捧げるテーマのこと。 香川の家…“銀古美”の瓦葺きが進む! 古美たビンテージ瓦屋根に囲まれ、目立たず衒わず…落ち着きある質感と表情の“銀古美”の屋根が、謙虚にこの景に馴染もうとしているようで微笑ましい(^^) 下屋根既存…

orthodox:「正統的・正しい系統を受け継いでいるさま」

ちょうど100歳の淡路島の家…アメニモマケズ本日完工! 今回下屋根だけでしたが、リアルに100年風雪に耐えてきた土と木と竹と瓦の家は、同じくオーソドックスな仕様で仕上がる! 数十年どころか、数百年と続くこの瓦のカタチは、とてつもない意味を持つ普遍の…

瓦でしか綴れないストーリー!!

今日の窯出しから…無事にいぶし銀の蓮華が満開となりました(^^) あのボソボソ・ショボショボになってた文化十四年(1817年) 204歳の蓮華紋…嘉左ヱ門さん、あなたの作った瓦がまた綺麗に焼きあがりましたよ! これで新しい客殿の棟に、永い永い物語の続きを描…

tsuchi-washbowl − silver*white*blue −

いぶし銀、白釉、青緑釉…手作りの瓦ボールが3色それぞれ焼きあがった! 今回はじめて試したホワイト…均質な工業製品とはまったく違う、とても厚みと深みのある上品な白に仕上がった!! 手作りゆえの微妙な輪郭の歪みが、モノとしてのステイタスを“製品”では…

窯いっぱいに蓮華の花が咲きました(^^)

洗浄し、苔、土、漆喰を落とした江戸時代製200歳超の蓮華紋を再焼成のため窯入れ! さすがに窯底にしか置けないが、とりあえず現代の窯で最低限焼き締め、ほんのりでも“いぶし銀”に化粧できれば良し。 これが焼成後、真っ黒に被った煤を払えば、窯底が縁起の…

燻す(いぶす)ということ…

今日の“かわら美人”の窯出しから… よく聞かれます…「瓦って焼いた後、どうやって銀色に塗ってるの?」 「いえいえ、瓦は焼いたあと窯の中で“燻す”ことで銀色に輝くんです。人工的な着色では決してないんですよ!」 その証拠に焼成済みの“いぶし瓦”にはこうし…

迷うことなく?「瓦でお願いします!!」(笑)

屋根面積100坪以上ある庫裡の屋根改修に際し、3月に屋根材別の見積り検討を兼ねた総代会に出席し、瓦葺きにすべき必然性をプレゼンさせていただいたお寺さん。 翌日すぐに住職から「瓦でお願いします!」ってありがたい連絡をいただき、“迷うことなく”絶賛工…

break time…

kawara art installation!! 100年は走り続けることができるタイヤ(^^) ーーーーーーーー #art #アート #installation #インスタレーション #レトロカー #ビンテージカー

リアル100年住宅…

つい先月に現調・見積りして“即ゴーサイン”(汗)だったこちら…雨の隙をついて葺き替え着工! 大工工事も急ピッチで進み、本日瓦の搬入に来ました。 ちょうど100歳の淡路島の家…さすがに痛々しくも、まさしく100年住宅…リアルに100年風雪に耐えるには、けっき…

これぞヴァナキュラー!!

一棟の屋根に28体もの鬼瓦が鎮座していた香川の家改修現場…鬼の再焼成を待つ間、地葺きが進む! 讃岐らしく勾配のきつい反り屋根に、箕甲も大きく尺三寸の掛け瓦でなんとか(汗) 壁際の水切り熨斗に関しては、既存の装飾が凄かったので一尺以上の熨斗積みが必…

北陸からの便り…

この冬、災害クラスの大雪に見舞われた北陸地方…雪どけ後、終わりの見えない調査に復旧にと大変だったことでしょう。 ようやく新緑が煌めきだした皐月…周辺環境の豊かな色彩にシンクロするように、青碧・錆鼠・藍鼠・薄墨・鼠・灰青・銀鼠…と、一枚一枚リズ…

200歳の入浴シーンをどうぞ〜!

見た目は赤ちゃんの沐浴かな(笑) 朝イチ…洗場(戦場)を設置完了!! 昨日回収してきた蓮華紋…一つ一つお年寄りをいたわるようにワイヤーブラシで苔、土、漆喰を落としていく! その数500個超…昔の土と漆喰は強く、これがなかなかのツワモノで結局終日かかって…

拝啓 泉州谷川の“瓦仕” 嘉左ヱ門さん…

明治建立 築130年の客殿…解体着工! 瓦は江戸時代 創建当初のものが再使用されていたことが、鬼に刻まれた文字で読みとれる。 「文化十四年(1817年) 泉州谷川 瓦仕 嘉左ヱ門」 大事に降ろした棟込みの蓮華紋をすべて改修…この200歳を超える瓦達を洗浄・再焼…

スケール感が大切…

25mの塀瓦工事が完工。 イレギュラーな2箇所の出隅は、道路への出寸法に配慮し網笠巴を使用。 2段挟んだ松皮熨斗が伝統紋様ながら粋な仕事をしてくれている(^^) 今回贅沢にも八十枚判の小瓦で、小気味良いシルエットを描けたと思う。 人の目線の高さにあるの…

日曜散歩…瓦の町にある“道”

地震にも崩れず、大雨にも流されず、朽ちず、汚れず、ただ土を焼いただけの“道”はどこか柔らかく、涼しさと温かさをもたらし、四大元素である土だけに絶対にこの世から消滅することなくあり続ける。 瓦とは、そんな強く優しく美しい素材…。 この町には、昔か…

職業人 interview!!

仕事人としての苦楽や地域に対する想いなどを話し、高校生が将来の生き方や職業観について考える機会になることを目指したプログラム。 (*写真は以前のインタビュー風景) 今年の質問事項にガチで答えた瓦師でした(^^) *なかでも【他に就きたかった仕事】 …

淡路島の寺 ー物語の継承ー

多宝塔に乗る江戸当時の鬼瓦…生命力宿る眼の異様な光沢感に背筋が寒くなった打合せ^^; (眼だけ磨いた石製かな?) 明治建立の築130年の客殿…風雪に耐え、幾多の地震にも持ち堪え、さすがに草臥れたことでしょう。接続する本堂を残し、明日8日から全解体開始!…

kawara putter project

今回オーダーは手作り瓦ヘッドにネームを筆記体で彫り、グリップはスーパーストロークにカスタム。 フェイス面はいつも通りロフト角3度に合わせて研磨し、光を映すほどの鏡面仕上げ! プレミアムな一本に見合う真紅のケースに入れてお届けしよう(^^) *プロ…

break time…

nice kawara bench !! ーーーーーーーー #瓦 #ベンチ

“なにもない”ところに“すべてがある”

淡路島 南西の端っこ…400年の歴史を持つここ瓦の町 津井地区の“雁来(かりこ)”というところに、地中海リゾートのような絶景スポットがある! 自宅からすぐ近くの歩いていけるその海岸にあるベーカリーcafe…オープン以来、瓦の町特有の対向も難しいほどの狭い…

break time…淡路島の流儀

ようやく盆、正月と年に3度しかない“連休”は、孫たちも参戦して自宅庭で淡路牛&淡路玉ねぎメインのBBQ!! 瓦で焼くのは淡路島の流儀…網と違い、焦げずに遠赤効果でふわっふわに仕上がる! そのへんで育まれた食材たちを、そのへんにあるものでシンプルにい…

哲学の道…

それは悠久の歴史を辿る道。 自分というルーツを探す道。 ぜひ淡路島にてこの道を歩き、それぞれのルーツ(家紋)を探してみてください(^^) ーーーーーーーー #家紋 #哲学 #淡路島 #自分探し

銀古美 “甃”(しきがわら)

web page のコンテンツ思案中… ⚪︎土から生まれたものであるということ ⚪︎焼きものであるということ ⚪︎余計な細工はしない ⚪︎素材の生命力を引きだす ⚪︎地べたに近い感覚を表現する ⚪︎絵になり詩になり唄になる景色を創る ⚪︎バリエーション : square×half×qua…