京都市内にあるブライダルショップ。
以前にも書いたが、ファサード庇に丁寧なアイアンワークで表現されるのは紛れもなく瓦意匠。
とても美しいデザインだが、そこにはモチーフとしての絶対的で普遍的な瓦の伝統意匠と、その“本歌”に対するリスペクトが込められている。
[本歌取り]
主に“本歌を背景として”用いることで奥行きを与えて表現効果の”重層化“を図る。
例えば住宅建築に置き換えると、永く続き高く評価されてきた“本歌”を今背景に出来ているか?
残念ながら、連綿と続いてきた日本的美意識の糸は、もつれ、断たれ、重層化どころか薄弱化の一途を辿る。
このアイアンワークは琴線に触れるとても美しい表現だが、本歌あってこその価値でもある。
本歌は本歌らしくこれからもどっしり構えていかねばならないと、ふと気付かされた本歌取り…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
#本歌取り
#建築
#architecture
#商店建築
#アイアンワーク
#店舗デザイン