未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2020-01-01から1年間の記事一覧

”かわらのおはなし“ 2020.10.21

前橋工科大学 総合デザイン工学科の講師で登壇! 建築とデザインを志す学生達に「瓦」というモノとコトの本質に少しでも触れていただき、将来の仕事に活かしていただければ幸いです(^^) どうやら“伝わった”ようで質問攻め…なんだか“瓦ファン”増殖中〜!! 結…

川越市 景観重要建造物「重兵衛蔵」

120年ぶりの改修で素敵な美容院に生まれ変わっていました。 ストーリー性満点だった復元の巴や家紋も持ち場を与えられ嬉しそう^^ 壊すのは簡単…でも維持するのは難しいが、その努力の過程こそかえがたい価値。 川越の建築景観の秩序が、途切れず繋げられてよ…

美味しいワインが出来る訳…

一年半ぶりにようやく来れました…“世界最高の借景”をもつワイナリー建築「98Wines」。 富士を正面に見晴らし、天日干しされた葡萄たちはどこか神々しささえ纏い…改めて素材のチカラ、場のチカラ、人のチカラの偉大さを思い知る。 前回叶わなかった「富士と銀…

キーワードはオーガニック!

今宵は山梨で「98Wines」 ワイナリーのロゼをいただいています^^ ▶︎ https://98wines.jp/ 古彩色“銀古美”というオーガニックな瓦で包まれるオーガニックな建築から醸造されるオーガニックなwine…美味しくないわけがない♪ ましてその屋根を葺いた葺き師の一ノ…

『瓦復権への道』

日曜日、早朝3時起きで車を走らせ富山入り…全瓦連青年部(屋根工事店の全国組織)様の北陸ブロック会議に講師としてお招きいただき講演! 『瓦復権への道』と題し、改めて1,400年の歴史を礎にした“横綱相撲“をとれる土俵づくりの大切さを1時間超お話させていた…

火入れ式「家内安全」~2020.10.17~

まずは口上を唱和し、200万年におよぶ地球の営みがつくり出した大地の恵みをいただくことへの感謝の気持ちを立ち会う皆で共有。 続いて家づくりに込める想いを「家内安全」と書にあらわされ、その想いとともに瓦を焼くべく窯へと…。 一枚の瓦として屋根に施…

⭐︎ Happy Halloween ⭐︎

毎年この時期”旬“のカボチャ瓦がほぼ乾燥…もう間近ですがなんとか間に合いそう(汗) 来週の火入れで、ビンテージ感がカッコいい古彩色”銀古美“に焼きあげます! “オトボケ‘に“怖カワイイ”…今年もみんな表情豊か(^^) ご予約を受けた方々に順にお届けしますので…

瓦というモノとコトを伝える時間…

いつもお世話になっているホテルセトレ様のPrjで、講師として新入社員の皆さんと大学生たちに「かわらのおはなし」! 1,000年を超えて永く続くモノの背景にある必然の理由を紐解きつつ考察を深め、モノづくり×コトづくりにおける学術・技術・芸術の三術バラ…

千枚千様…

土を焼いただけの瓦が“必然”で描く“偶然”の表情。 下屋根70年前の古瓦とともに、春夏秋冬 里山の豊かな彩りにシンクロする。 GOOD DESIGN賞 2020 「98Wines」 ワイナリー ▶︎ https://98wines.jp/ 設計=S PLUS ONE/坂野 由美子 瓦=古彩色「銀古美」 ・ #銀…

「鬼は内!!」

まさに火入れしようとした古彩色瓦“銀古美”の窯に首が!? 何も聞かされずに窯場へ来ると、一瞬腰を抜かすかもしれません(笑) ということで、無事に“銀古美”らしくビンテージで上品な質感に焼きあがったのは… 【千客万来 商売繁盛】 そんな祈念を込めた店舗…

100歳でもヤル気満々♪

淡路島の小さな小さな神社の新築工事…以前の吹けば飛ぶような状態とは見違えるほど立派な建て構え! 適材適所…小さい屋根には小さい瓦。 つづ入り唐草軒仕様の坪80枚判小瓦がキリッと小粋に仕上げます^ ^ 悠久の歴史に敬意を込めて系譜を丁寧に紡ぐ仕事は今…

日本風景の必需品!!

淡路島の家…還暦を迎えての改修で、まさしく暦が元に還りゼロ歳として生まれ変わる! 仕様は淡路島の瓦葺き民家らしくごくオーソドックスに。 水や雲型の鬼瓦は火除けの象徴…とても分かりやすい伝統意匠は、安定の存在感で小さな漁師町集落の風景にとけ込み…

神戸異人館にて瓦再考…

和洋折衷…それは洋“風”でもなく、和“風”でもなく、物語ある本物の洋と和の共演。 下手な迎合やイミテーションではなく、純然たる和と洋のコラボレーションだからこの素敵な佇まいで魅せる! 偽モノや似せモノでは、この異人館もそうだが絵になる風景は創れな…

純金の鬼瓦パター!?

プレミアムなオーダー…純金釉薬で焼いた黄金の瓦パターが完成しました! グリップも迷彩柄を希望され装着! グリーン上で放つ圧倒的存在感がワンステージ上のセレブなゴルフシーンを演出。 世界に一つだけのプレミアムな価値…パットが毎回楽しみになりますね…

−design kawara−

今日もブルーにホワイトに水色と…綺麗に焼きあがりました! ここ最近よく瓦の円形タイル“円坐-maruza-”のご相談をいただきます。 規格と仕様が窮屈で堅苦しく、木以外で“地球由来の素材”と縁遠くなってしまった日本の多くの建築やデザインにあって、正解もな…

雨降って、土湿り、地固まる…

今朝もまだ暗い6時から土との格闘がスタート。 いつも何気に思うけど、なんの混じりけもないこの土地の土を焼いて燻すだけ…そんな“瓦づくり”という仕事に携わっていると、エコ、サステナブル、パッシブ、SDGs…etc.と、どこか先進的な印象を与えるカタカナ言…

ふるさとたんけん!!

地元 辰美小学校の“ふるさとたんけん”…今日は工場を飛び出して先生でした(#^^#) “瓦の町”ここ津井地区を全校生徒が8チームに分かれて歩く。 400年続くその瓦史の語り部として道々に散りばめられる浪漫のカケラを、大人が車で通り過ぎるのとは違い、ぽとぽと…

小さい仕事が大きい仕事を創る…

オーダーいただいたミニチュアの桟瓦と軒瓦を窯出し…“銀古美”らしくビンテージな質感に焼き上がりました。 規格判と比べるとスケール感がよく分かるその可愛いらしさ(笑) いやいや、可愛いなんて言うと怒ってきそうなほど、一丁前な本格派です!!(^^) 手乗…

やはり日本の風景には“瓦屋根”というレイヤーは必要だと思う!

古彩色“銀古美”の窯出しから…逆一文字瓦! 軒から棟に向かい余計な凹凸なく、片流れ屋根のトップをシンプルに仕舞うパーツ。 こちら上棟済みの“岐阜多治見の家”へと届けます。 仕様は軒も袖も桟瓦のままで仕上げ、潔く一枚の”面“で魅せる…風景にとても軽やか…

break time…

秋景×瓦葺き玉ねぎ小屋 琴線に触れる小さい秋を見つけたら、“絵になる建築”を見つけた。 #淡路島玉ねぎ #玉ねぎ小屋 #淡路島 #淡路島旅行 #原風景 #淡路島バーガー #オニオンバーガー #プリミティブ建築 #ミニマル建築

あちこち狭小につき…

還暦の淡路島の家…丸裸になってた屋根も大工さん達が急ピッチで仕上げてくれ、各部の瓦割り確認含め工程打合せに。 上・下屋根の隙間はほんの僅かで、瓦を葺いたら手が入るかどうかの、まるで大阪泉州でよく見られる錣(しころ)屋根状態^^; それよりなにより…

CONFORT【素材に帰ろう】

今日の窯出しから… アッシュグレーにブラウングレー、胡桃色…土を焼いたなんとも優しい風合いが、木や土、漆喰の外壁の建築にとても合うと思う。 CONFORT【素材に帰ろう】 見えないからか、見せないからか、住宅建築から素材感のある屋根がなくなってしまっ…

kawara layer…

工場から出た廃棄瓦を有効利用する瓦塀プロジェクト…先日の続き、残るガビオンに漆黒の瓦を積みあげ15m分が完成! フラットな積層をつくるため、裏面の突起をハツリつつ…全部でおよそ2,000枚、地味な作業が終了。 ガビオンも雨により錆びて“素材感“が表出。 …

re-firing*reborn −土の生命力−

淡路島の小さな小さな神社の解体〜新築工事…お預かりした100年と風雪に耐えた鬼瓦と菊紋の巴を再焼成し、無事に綺麗ないぶし銀になって蘇りました! 炎のチカラで命を吹き込まれ、再び時代を越えて歴史や物語とともにかけがえのない風景を未来へと繋げます。…

超年の差婚!?(^^)

阿波国分寺改修工事…今朝、最後の特注製作瓦“復元鳥伏間”の搬入。 もう瓦葺きも大詰め…大屋根は完成し、3年以上覆っていた素屋根も撤去され、ようやく陽を浴びる晴れやかで荘厳なる甍! 唐破風の谷瓦たちも無事に納まり安堵。 それにしても300年前の瓦との邂…

kawara putter project - polishing -

ハイシーズンを迎え続々と瓦パター…今日完成したのは青緑釉で焼いたエキゾチックなターコイズブルー。 1000℃超でヘッドを焼きあげた後は、粗目を何段階にも分けて手の感覚を大事にしつつフェイスの研磨…この時、削りながらロフト角を3度に仕上げていく。 大…

淡路島の家…還暦お疲れ様でした(^^)

7月に実測に来た築60年の家、日曜日ですが改修工事着工! 目の前が漁港につき、潮風でさぞ過酷な環境を生き抜いてきたことでしょう…傷みの激しい野地板も撤去し、還暦の骨格が丸裸に!! 還暦とは「生まれた時と同じ暦に還る(赤ちゃんに還る)」という意味……

季節はずれのサンタクロース(^^)

先日、九州に猛威をふるった台風…遥か遠いはずの淡路島においても遠巻きの豪風の影響で煙突がポキッ!? 本日ようやく煙突付け替え工事着工です! やってきたのはナントお約束のごとくサンタさん!? 撤去までは大人しく作業してるようでしたが、新しい煙突…

「瓦」…強く美しく

神社本殿・拝殿新築工事…今朝は雨のおかげで、世界最強の屋根材“本葺き瓦”がシンプルに働く姿を垣間見る。 山に降った雨が谷へと流れ川となる…瓦は自然界の姿そのままのカタチ。 水は重力に従い流れるべきところへ流れる。 それはどんなに密着した隙間だろう…

− kawara layer −

漆黒に焼いた瓦を使ったカジュアルな瓦塀プロジェクト! 将来的な移動・撤去を前提とするため、瓦サイズに合わせてH:900×W:900×D:300のガビオンを特注製作し、15mに渡り埋設。 その中に工場で出た“焼きねじれ”などの規格外製品を有効利用し積みあげる! ガビ…