未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

銀古美「木瓦」

クリスマスの今日もまだまだ瓦づくり…

さっそく先日の火入れ式においてチーム皆で手を合わせた“木瓦”の窯出しから、幅が1.5倍ある“袖瓦”!

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ただでさえ薄い木瓦…さすがに390×285㎜あるこの大判は、寝かして焼かないと無理(汗)

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木瓦は千鳥葺き仕様…地葺きの際に両袖の一列置きにこの1.5倍幅の“袖瓦”が必要になる。

ただ葺き足は本瓦葺きほどの150㎜…これだけ大判でも見えかかりはほんの小面積(笑)

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でも大部分の隠れた面積で、“雨をとる”という大切な仕事をしないといけないので厳しく行儀を選別…でも行儀の悪い子ほど愛着がわく(爆)

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#銀古美 #木瓦 #柿葺き #茅葺き #火入れ式 #文化財建築

鎌倉プロジェクト「紋章入り経ノ巻鬼瓦」

2棟目「大洋堂」に経ノ巻鬼瓦が立つ!

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銀古美の焼成術によるビンテージな質感は、もはや100年の風格で魅せる。

アメリカ人オーナー家の紋章との和洋折衷デザインが清々しい!

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棟積みはすべて“反り熨斗”の目地積み…穏やかでリズミカルな曲線の連続は、見晴らす相模湾の波が鎌倉山まで昇り伝わった波紋のようだ!

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team“一ノ瀬瓦工業”の葺き師達が足場に並んで棟積みするシーンが本当に楽しそうで…なんなら工場を飛びだして参戦したい(笑)

だが、年内はここまでとのこと…残る、降り棟に隅棟も同じく反り熨斗で“波紋”が描かれる予定。

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2022年も“甍の波”が津々浦々で躍動する!

日本においては、やはりいついつまでも“瓦屋根”の建築がその土地の記憶を繋ぎつつ、かけがえのない風景と風土を創っていくべきだと思う!!(^^)

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設計:i-ado /https://www.i-ado.jp/

瓦葺き:一ノ瀬瓦工業/https://ichinose-kawara.jp/

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#エンブレム #emblem   #紋章 #鎌倉 #伝統構法 #伝統建築 #古民家再生 #再生可能エネルギー #持続可能性 #サステナブル #低炭素 #脱炭素 #カーボンニュートラル   #sdgs

審美眼…

今年最後の新築は淡路島某寺の手水舎。

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小さくとも島の流儀…本瓦葺きで仕上げる!

しかも桁行4mほどの屋根スケール感に合わせて、“80枚判”という小さいサイズの瓦をチョイス…素丸も一般的な5寸幅と比べて随分と細い3.5寸幅。

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淡路島の本葺き素丸には、5.5寸、5寸、4.5寸、4.2寸、3.5寸、3寸と多様なサイズがある。

猫も杓子も規格 規格の一つ覚えじゃ美意識に欠ける⤵︎⤵︎⤵︎

なぜ和瓦には大昔から多様なサイズが生み出され、そしてなぜそれが1,000年と永く“持続”してきたのか…性能と価格という物差しだけではなく、”審美眼“を養わないとイイものが残らない!

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小粋に魅せる小瓦の本葺き屋根…押さえ桟木で養生しておき、瓦葺きは年明けからということで…^^;

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#淡路島 #淡路島の家 #社寺建築 #伝統構法    #伝統建築   #石場建て

「 船場路地裏 」

都市の一角に、なんともそそられる路地が!

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つき当たり奥には、入るのにおそらく勇気のいる金色の扉^^

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“銀古美”400角甃(しきがわら)が床で景色を描く「だし処 船場山本」はじめ、個性溢れるお店が集結した大人の溜まり場が、大阪の中心地 南船場にオープンした!

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天井、壁、建具…と、ハタノワタルさんによる和紙の表現もさすが秀逸。

“甃”は他にも手洗い場や外構にも使っていただいています!

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至高の空間で至高の料理と酒を…大人の隠れ家「船場路地裏」ぜひご体感ください!

https://www.sembauraroji.com

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船場路地裏

@sembauraroji

設計/一級建築士事務所こより @koyori_kyoto_japan

恊働設計/アトリエソルト

和紙/ハタノワタル

@hatanowataru

撮影/臼井淳一

@jusui

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#船場路地裏 #一級建築士事務所こより #だし処船場山本 #よすか #鮨とよたか #和紙 #Japanesepaper    #ハタノワタル   #タイル #瓦タイル #ビンテージタイル #tile   #vintagetile   #敷き瓦

火入れ式「心」

東京と香川から施主様と設計チームの皆さんをお迎えしての火入れ式…商業施設のプロジェクトですが、今回「木瓦」では初めての火入れ式!

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建築に込められた想いは「心」…立ち合うチームの、まさしく“心をひとつ”にする身の引き締まる書でした!

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屋根に葺く記念瓦には「千客萬来」とも刻まれ、火が入った窯前にて皆で手を合わせプロジェクトの成功を祈りました。

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その後、採掘場で素材の原点とも向き合っていただき多くのことをシェア出来た一日。

茅葺きと木瓦の素敵な関係…どんな景色が描かれるのか楽しみです(^^)

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#銀古美 #木瓦 #柿葺き #茅葺き #再生可能エネルギー #持続可能性 #サステナブル #低炭素 #脱炭素 #カーボンニュートラル     #sdgs

愛着のわく暴れん坊…(笑)

銀古美「木瓦」づくりが続く…

窯出しのたびに、反っては泣き、真っ直ぐになっては単純に喜び(笑)…一喜一憂しながらようやくこれだけ。

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屋根のプロジェクト、壁のプロジェクト、屋根・壁のプロジェクト…現在相談を受けているものだけでもまだまだ全然先は長い(汗)

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和瓦のように効率的に作れないため、手のかかる子供には余計に愛着がわくように、着工して手放すのも嬉し寂し(笑)

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同じく葺きあがりも、焼きものらしく柿(こけら)葺きのように程よく暴れてくれたら、行儀精度の悪い言い訳ではなく、“愛着”と納得してもらえれば助かる(笑)

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