未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

想いの痕跡…

毎回窯出しの際に一喜一憂する“銀古美”手作り400角甃(しきがわら)!

1,000℃を超えた世界で“土を焼く”という、およそ人のチカラの遥か及ばない次元での“仕事”には祈るしかない(汗)

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今回窯出し分を、いつものように歪み反り具合と寸法をチェックし、裏返した瞬間ゾッとした!?(゚o゚;;

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手・・・・・・!?

 

焼く前に手で受ける際、“熱”を込めすぎて表面質感が変化したのか、くっきりと手型が(笑)

裏面なので支障はないが、これを施工の際に見つけたタイル職人にとっては“アタリ”ってことで(笑)

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きっと100年経っても消えないはず…「瓦」というものづくりに込める想いとは、それだけ強いのだ!!

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#ハンドパワー #心霊現象 #敷き瓦 #甃 #銀古美 #タイル #ビンテージタイル #瓦タイル #tile   #vintagetile

銀古美 “甃”-shikigawara-

淡路島で建築中の、魚屋が営む和食割烹

尺角×半×四半のパターンで施工中。

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銀古美の焼成術が生むビンテージな質感と、目地なし仕上げの素朴さが、空間の“作りたて”感を一気にエイジングさせる。

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踏んだ感触の柔い素材感は土を焼いただけの無垢な瓦ならでは…そのせいで光も吸収するように柔らかく溶けいる様が詩的で美しい。

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まだこれから半屋外のファサード土間にも敷いていく。千客万来の歩を優しく受け止める“仕事”に期待したい(^^)

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設計/design:株式会社Labo.

銀古美甃 web site ▶︎ http://www.daieibrand.com/products/shikigawara/

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#敷き瓦 #甃 #銀古美 #タイル #ビンテージタイル #瓦タイル #tile   #vintagetile

monokawara −umbrella stand−

「とにかく“桜”が好きなんです!」

そんなご依頼により、人気のシンプルにデザインした瓦の傘立てに、ワンポイント桜の模様を彫って仕上げました!

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トップはH:300から対角H:270に向かって緩い勾配を設け、内部底は傘先が滑り転げないようディンプル仕上げ。

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いぶし銀がモダンな印象を与えつつも、土もの独特の重厚な質感が魅力…思い入れのあるデザインが入るとより大切にされることでしょう(^^)

size:  H:300〜270 × W:240 × D:240

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#傘立て #デザイン傘立て #umbrellastand

瓦に命がけ…

よく勘違いされるんです…しょっちゅう、あちこちに出かけているように(笑)
「日々外まわりしてるなら、ついでに寄ってもらえる?」って連絡をよくもらうけど、基本的には日曜日以外ほとんど毎日工場で瓦づくりに勤しんでいる!

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一年中“サマータイム”をポリシーにしてるので、毎朝5時起きで6時にはすでに写真の姿で笑顔でテンパっている(笑)


携帯電話、メール、メッセージのリアクションが悪いのは、単純に製造ラインに入っていると出にくいからだ!
パソコンの前にゆっくり座ること自体が、夕方仕事終えてから以降だから。


「常にオンラインになってません?」
って言われた時もあるが、FBのメッセンジャーやLINE、ショートメールで、毎日どれだけ相談や打合せを兼ねた写真や図面、単価や見積りのやりとりをしているか…。

 

出かける時は、トラック等で現場へ瓦の配達に向かうか、現調や打合せの時のみ…その貴重な外出時に、ついでにできるだけその地域にある工事中の現場や完成物件を確認して帰る。

やはり自分達で作ったものは、どういう仕上がりになっているか確認したいものだ!
“売れば勝ち”という商人達とは次元の違う世界の住人だ(^^)

 

それを時系列的に、瓦づくりの合間…昼休みか夕方仕事を終えてから“ライフワーク”としてブログ等SNSに綴り続ける。
ほぼ毎日…かれこれもう15年近くになる!

原動力は、この“瓦という素晴らしきモノとコト”を、設計者はじめ一人でも多くの人々に知ってほしいという純粋な想いからだ!!
そしてその先で100軒のうち1軒でも瓦屋根の建築が生まれ、その土地の風景が少しでも美しくなればという願いを込めて…。

 

もちろん今日も6時から笑顔でテンパり、昼からは大阪まで配達でトラック野郎してきた(笑)
ワクチンの副反応でダウンしてる場合ではないのだ^^;

 

こんな小さな家内工業の窯元が、良くも悪くもSNSのおかげで日本中、世界中に情報を発信する術を得た。
瓦業界は日本の現況を見渡してもリアルにもはや首の皮1枚だと思う!
それをせめて2枚にできないか?そしてこの素晴らしき文化を未来に繋ぐことができないか?

大きなことは出来ないが、自分が出来得る限りの小さなことの積み重ねがやがて山となれば…その信念で今日もこうして綴る。

 

「瓦に命がけ」の人たちとの繋がりを大切にしていきたい!
「瓦に興味がでてきた」という人達ともっともっと出会っていきたい!

 

おかげさまで、特に“銀古美”のプロジェクトで春まで製造が間に合わないほど…なんとか首の皮を2枚にすべく、夏も終えたがまだまだ“サマータイム”での仕事を続けることができそうだ(笑)

 

で、大阪から戻ってきて18時過ぎてから、ただいま一人で明日朝から現場へ搬入する瓦タイル「soil」の積込み…全部で70㎡分!
2,000kgを軽く超える(汗)

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ということで、休んでいる暇などないので、3度目以降のワクチンは勘弁してもらえるような世の中に早くしてくださいm(_ _)m

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大先輩に尋ねてみたいものです…(^^)

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ちょうど11年前に大師堂の新築と、続いて護摩堂の葺き替えでお世話になった有名な“萩“寺…その名の通り参道〜境内一帯に萩が生い茂り、愛らしい花が咲きはじめています。

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今度は最も古い観音堂の改修にあたり、露盤と大らかで力強いデザインの鬼瓦の再焼成…はてさて屋根の上でいったい幾時代を見つめてきたことやら。

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会話が出来れば尋ねてみたいものです…今の世の良いところと直すべきところ(^^)

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#伝統建築 #伝統構法 #社寺建築 #手刻み #宮大工 #再生可能エネルギー #持続可能性 #サステナブル #低炭素 #脱炭素 #カーボンニュートラル    #sdgs

北陸からの便り…

富山の家、“銀古美”への葺き替え工事が完工!

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銀古美特有の不均一で寂び感の美しい屋根が、新しくももはや懐かしさを漂わせる。

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北陸に何度か出張した際に印象に残っているのは、やはり黒瓦でも特に古い屋根…均一均質ではない、昔ながらの色とりどりで魅せる芸術ともいえる瓦屋根。

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銀古美もこの焼きものとしての本来的“素材感”を大切にしていきたい。

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瓦屋根施工方法の法改正を間近に控えるが、数値優先の性能向上だけではなく、“瓦というもの”の未来は、この素材感や美しさという価値の再認識・再共有と、なによりも“規格外”を良しとする“脱工業製品化”にこそかかっていると思う!

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#銀古美 #黒瓦 #赤瓦 #富山の家 #再生可能エネルギー #持続可能性 #サステナブル #低炭素 #脱炭素 #カーボンニュートラル #SDGs    #sdgs

“見積り不要”の遣り甲斐と責任…

あまりの長雨に、しびれを切らせて大工さん達が古瓦を撤去していた大きな葺き替え現場もようやく瓦葺き開始!

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左官の漆喰仕事を残すおかげで、壁際の水切熨斗2段しか見てなかったけど、どないすんねん!?(笑)

まあ、あれこれ役物使って体裁よく積みあげるしかないですね。

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現場に合わせて追加も省略も見積り不要で臨機応変に…田舎ならではの“ゆるい”仕事が、やりにくいようで逆に遣り甲斐があってありがたい(笑)

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*それにしてもいつも思うが、竹を編んで土と藁で塗り固めた壁は50年、100年と経ても全く現役…まぎれもなく“持続可能性”などではなく、“持続してきたもの”だ!

なにより、どんなに最新の建材より美しいと思う(^^)

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#かかった分だけ #見積り不要 #もってけ泥棒 #地域密着 #再生可能エネルギー #持続可能性 #サステナブル #低炭素 #脱炭素 #カーボンニュートラル    #sdgs