未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

数値で計れない価値…

猛烈な台風の進路が気になるが、今夏の甚大な雹被害の調査と修理に現在も追われている埼玉の葺き師親方から写真が届いた!

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昔から続く普遍的デザインの和瓦だと、50年前のものだろうが100年前のものだろうが、こうしてたった1枚の差し替えで修復出来る。

 

その修繕現場の目の前の発電所では見るも無残にパネルが破損…これを修繕するのに一体どれだけの費用とエネルギーを使うのか?

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この隣の伊勢崎市でもニュースで報道された通りの被害が広がり、年々深刻化する自然災害には恐怖すら覚える。

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東京都での太陽光発電設置義務化が賛否議論となっているが、創エネと省エネの各種比較数値だけを正義として振りかざし喧伝しても、外的な単純物理的被害にはやはり脆弱だ。

保険で対応出来るといっても、修理・交換にかかるコストやエネルギーは定量数値化すれば1枚の瓦を差し替えるそれとは比較にならないだろう。

ソーラーパネルが風景を蹂躙する都内住宅密集地で今回のような雹やダウンバースト等の自然災害が起きると想像すると恐ろしい!

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瓦や左官といった長く続く素材と培った技術をもって、最小限のコストと労力で“直せる”という建築こそ未来のあるべきカタチだと思う。


数値・数値と五月蝿い時代…瓦1,400年の伝統を思うと、数値で測れない時代に、数値で測れない仕事を積み重ね、数値では計り知れない実績を今に継承する先人の叡智はやはり偉大であり、それらすべて数値で測れる時がくれば、おそらくまさにその数値で圧倒するのではないかと期待する(^^)

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