神戸の家…特注手作り棟瓦「甍覆(いらかおおい)」が古彩色に焼き上がりました。
甍覆巴は今回も中付け袖仕様。10cm内側に付けることで陰影に深みが出ます。
建築家 妹島さんによる「犬島 家プロジェクト」でリノベーションされた古民家屋根の素っ気ないほどシンプルでいて、どこか哲学的なまでの意匠を目指します。
手作りなので行儀にも個性があり、葺き師には負担をかけますが、瓦にいきいきした生命力を感じられるよう、あまり完璧に合端しないよう打ち合わせします。
平板の三角棟をアレンジすればいいという浅はかな取り組みでは、きっと間延びしてシャープさに欠け、興ざめなシルエットになるはず…。
手間はかかれど、譲れない美意識は大切にしたいです。