未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

新しいプロジェクトのためのスタディー!!

世界の瓦屋根…

“瓦の起源”を史実に持つヨーロッパや中国には、数千年を経ても変わらず魅力的な瓦屋根建築が多い。

f:id:daieibrand:20210103133341j:image

そしてどの国においても永く続く伝統建築デザインは素材共々生命力に満ち溢れ実に美しい!

f:id:daieibrand:20210103133417j:image
f:id:daieibrand:20210103133420j:image

以前、東京ステーションギャラリーで開催された、隈研吾氏による世界中のプロジェクトのモックアップ展示において、古彩色“銀古美”で製作させていただいた「中国美術学院民芸博物館」外皮の浮遊する平瓦は、すべて手作りした。

f:id:daieibrand:20210103133447j:image
f:id:daieibrand:20210103133450j:image
f:id:daieibrand:20210103133511j:image

世界の瓦づくりを見ると、日本においても「瓦」は規格や精度で雁字搦めな工業製品のカテゴリーからの逸脱も認める方が、本来の生命力と魅力の本質を取り戻し、左官に負けない“表現力”を持てるような気がする。

f:id:daieibrand:20210103133531j:image
f:id:daieibrand:20210103133537j:image
f:id:daieibrand:20210103133534j:image
f:id:daieibrand:20210103133540j:image

それを許容する大らかな受け皿が必要だが、瓦というものが未来に続き、世界に負けない成熟した美しい風景や文化を創るには、“天然の土を焼いただけ”の瓦づくりに携わるものとして、その逸脱にこそ一つの活路があるように思う!

f:id:daieibrand:20210103133551j:image

均一均質で高精度すぎるより、古美、歪み、不均一で、質感と個性が豊かなほうが、瓦の魅力の本質を纏いかえって美しい。

安心・安全を担保する工法との両立で、この地球由来の素材をもっと活かしたい(^^)

ーーーーーーーー

#銀古美 #隈研吾

− 謹賀新年 −

本年も皆様にとりまして希望に満ちた一年でありますように!

今年も瓦というモノとコトを通し、建築に、暮らしに、社会に…より良い豊かさを届けてまいりたいと思いますので、ご関係をいただく皆様、ご指導ご鞭撻のほどどうぞ宜しくお願いします。

f:id:daieibrand:20210101072456j:image

【富士と銀古美】

“世界最高の借景”をもつワイナリー建築「98Wines ワイナリー」

令和の時代…「富嶽三十六景(全46図)」に一枚追加したいと思います(^^)

ーーーーーーーー

#グッドデザイン賞 #98Wines  #wine

#銀古美 #オーガニックワイン #ワイン

#ワイナリー #ワイナリー建築 #富嶽三十六景 #葛飾北斎

竹かんむりに土、瓦、木が創る景…

f:id:daieibrand:20201229104623j:image

JIA四国建築賞 大賞「小さな石場建ての家」

設計:環境デザインワークス 清水裕

*清水さん、とても素晴らしい建築にご縁いただき改めてありがとうございました!!

f:id:daieibrand:20201229104735j:image
f:id:daieibrand:20201229104745j:image
f:id:daieibrand:20201229104738j:image
f:id:daieibrand:20201229104742j:image

2020年も今日で仕事納め。

今年も一枚一枚の瓦づくりを通し、それが連なり屋根となり、さらに幾重にも折り重なり風景となり…そしてその折り重なる屋並みのもとにある人の繋がりもきっと折り重なり…津々浦々で美しく豊かな“景”をつくれてこれたことを誇りに思う。

f:id:daieibrand:20201229104834j:image
f:id:daieibrand:20201229104827j:image
f:id:daieibrand:20201229104831j:image

竹かんむりに土、瓦、木と書く“築”…これを建てると書いて建築。

新しい年も、この“築”を構成するに欠かせない一文字を作っていることを自覚し、この築の字がいつまでも普遍の真理として続くよう精進したいと思う!

f:id:daieibrand:20201229104951j:image
f:id:daieibrand:20201229104959j:image
f:id:daieibrand:20201229105002j:image
f:id:daieibrand:20201229104955j:image

来年も“銀古美”のプロジェクトが多方面で始まります。

その先々で魅力ある風景が創られ、素敵な物語が綴られることを楽しみにしたいと思う(^^)

f:id:daieibrand:20201229105110j:image
f:id:daieibrand:20201229105119j:image
f:id:daieibrand:20201229105103j:image
f:id:daieibrand:20201229105106j:image
f:id:daieibrand:20201229105114j:image
f:id:daieibrand:20201229105059j:image

ーーーーーーーー

#瓦 #建築設計 #建築デザイン #デザイン #大栄窯業株式会社 #銀古美 #古色瓦 #古瓦 #伝統構法 #石場建て

− 屋根再考 −

ちょうど一年前、古彩色「銀古美(ぎんふるび)」を17ページにわたり特集いただいた「住宅建築2020年2月号 〜屋根再考〜」。

f:id:daieibrand:20201228124534j:image

それを見て京都から建築科の学生達が来られた。

「瓦屋根の建築を卒業設計にしようと思っても、身近にも、どこにも教わる人がいない。だから雑誌を見て窯元へと直接見学に来ました!」

「私たちは瓦屋根の方が多くの優位性があると考える。またなにより美しい!」

とても嬉しく、未来に希望の持てる出会いでした(^^)

(※“日本”の大学の建築学科で、伝統的かつ建材として総合的ポテンシャルの高い“日本”瓦にほとんど触れないのも違和感がある)

f:id:daieibrand:20201228124627j:image
−特集− 屋根再考 (本文より)

屋根から建築を考えることが、いまどれくらいあるだろうか。屋根は薄く軽く、という認識は新建材の発達とともに近代以降の潮流となった。一方で茅葺きや瓦葺きが使われることは少なくなり、手間やお金がかかる、壊れやすい、そうしたイメージがつきまとうようになった。しかし本当だろうか? 白川郷の合掌造りや奈良の寺の佇まい、島根の赤い石州瓦の家並みを見て美しいと感じる人は少なくないはずだ。「屋根」は魅力的な風景を生み出すだけではなく、住まいを守り、人々の暮らしを守り、豊かな文化をつくってきた。この特集では、茅葺きと瓦葺きがつくる風景の魅力、性能の魅力を改めて紹介するとともに、その屋根の下にある豊かな暮らしを見つめ、「屋根」の役割を再考する。

f:id:daieibrand:20201228124639j:image
− 瓦葺き−

朝鮮半島から伝来したとされる瓦。1400年という長い歴史をもつ。風雨から住まいを守り、力強く、そして地域らしい風景を生み出してきた。近代以降瓦の製造は機械化が進んだが、土を捏ねて焼く、というシンプルな製法は変わらない。情熱をもって瓦づくりに取り組む瓦メーカー、瓦の魅力を見出した建築家の取り組みを紹介する。

ーーーーーーーーーー

#住宅建築 #銀古美

break time…

【日本料理 夏見】

随分久しぶりにお邪魔しました!

f:id:daieibrand:20201227170111j:image
f:id:daieibrand:20201227170116j:image

日本料理のすべての元…出汁。

質の良い鰹の本節と真昆布を使い、心をこめて毎朝出汁をとられる。

f:id:daieibrand:20201227170142j:image
f:id:daieibrand:20201227170149j:image
f:id:daieibrand:20201227170146j:image
f:id:daieibrand:20201227170153j:image

お味、彩り、しつらえ、所作…どれもすべて勉強になることばかり。

f:id:daieibrand:20201227170217j:image
f:id:daieibrand:20201227170213j:image
f:id:daieibrand:20201227170210j:image
f:id:daieibrand:20201227170220j:image

瓦も「一に土、二に窯、三に作り」と教えられるように、素材である“土づくり”がもっとも大事。

この料理のように、腹だけではなく心を満たすような瓦と屋根を創りたい(^^)


【日本料理 夏見】

徳島市川内町平石若宮189-8

088-665-7815

営業時間:18時〜22時(LO20時)

不定

ーーーーーーー

#日本料理 #夏見 #出汁

ニッポンの宝物…

f:id:daieibrand:20201226171723j:image

神社新築工事…九寸判で葺いた拝殿主屋根に続き、向拝唐破風は八寸判による地葺きが佳境。

“硬い瓦”で“柔らかい曲線”を描いていく!

f:id:daieibrand:20201226171742j:image

f:id:daieibrand:20201226171752j:image

この流麗な線をより躍動させるべく刀根地の高さを調整し、これから数種類の寸法の袖丸を使い分ける。

f:id:daieibrand:20201226171809j:image

f:id:daieibrand:20201226171816j:image
角度の低い朝陽のおかげで、棟梁の彫り物がより立体感を増す。

f:id:daieibrand:20201226171825j:image

奇しくも、木や草、土といった自然の素材を活用し、日本の伝統的な建築文化を支えてきた“伝統建築工匠の技”がユネスコ無形文化遺産に登録されたばかり…まさしく瓦屋根も含めて建築における伝統的手仕事は日本の宝物だと思う(^^)

ーーーーーーーー

#大栄窯業 #いぶし瓦 #本瓦葺き #伝統建築 #神社建築 #社寺建築 #伝統構法 #日本建築 #ユネスコ無形文化遺産

I'm tile man!!

竣工まで佳境を迎えた建築プロジェクトのリビングルームの壁に「円坐−maruza−」でアートワーク!

f:id:daieibrand:20201225184458j:image

f:id:daieibrand:20201225182757j:image

終日現場で、コンセプトを込めた「壁瓦−hekiga−」をタイルマンとなり描いてきました。

f:id:daieibrand:20201225183141j:image

f:id:daieibrand:20201225182810j:image

f:id:daieibrand:20201225182820j:image
建築家 川添純一郎氏による、空間内外において瓦の多様な表現による圧倒的で洗練されたデザイン建築…完成が楽しみです!

f:id:daieibrand:20201225182829j:image

f:id:daieibrand:20201225183055j:image

ーーーーーーーー

#タイル #デザインタイル #アートワーク #瓦タイル #敷き瓦 #タイルマン #tileman