火入れ式の物件の現調…時代を越えた建築が丸裸に…。
また次と、その次の時代も越えるべく、大工も葺き師も瓦師も…職人達が本領を発揮する2017夏!!
火入れ式・・・『浄土』
大阪某寺、屋根改修工事にともなう火入れ式・・・総代様、ご住職様はじめ檀家の皆さまが団体で立ち会われました。
大自然の恵みに対する畏敬と感謝の念を具える日本人の精神性、そしてそれが紡いだ1,000余年の瓦の歴史・・・etc.を説明させていただき窯場へと・・・。
猛暑の工場・・・暑い中ご苦労をおかけしましたが、和やかな中にも厳粛な空気で包まれるのが心地よかったです。
ご住職がしたためられた書は『浄土』・・・土の恵みをいだたくことにご配慮いただき、まさしく“土を浄める”と想いを表されました。
実際に屋根に施工される記念瓦への名入れには皆さんが参加・・・きっと時代を越えて残る瓦を和気藹々とつくられました^^
檀家、自治会皆でつくり上げ、末永く見守り見守られる本堂・・・こうして立ち会っていだたくことで、より想い入れも強くなることでしょう。
なによりもまた100年、その地の風景を未来へと繋ぐことになるのが嬉しいです^^
皆さま大変お疲れ様でした・・・焼き上がりをどうぞお楽しみに!!
~ceremony~式典の様相
明日は大阪の社寺本堂葺き替え工事にともなう火入れ式・・・総代、檀家の皆さま含めて過去最高の23名が参列予定です。
仕事終わりに灼熱の瓦工場でセッティング完了・・・もはや立派な式典の様相です。
檀家様(自治会)皆さまにとって、これからもココロの拠り所として、またその地の物語と共に変わらぬ風景を紡ぐシンボリックな建築として、末永くあり続けますよう、火入れ式を通して皆で祈りたいと思います。
男同士の瓦談義・・・^^
昨夜は深夜1時前まで語って呑んで・・・尽きない瓦談義で時間を忘れたな~^^
遠く鹿児島から、瓦工場と原土採掘場見学、そして淡路島の建築景観を肌で感じに来られました。
日本も広し・・・ところ変われば文化も違う。
でも、そのもっと先に広がっていた原風景は同じだったはず。
そして根底に流れる精神性はもちろん同じ!!
それぞれの故郷で、あるべきモノとコトのカタチを取り戻そうぜ!!って話は、結局尽きることなく今日も続いてます^^
魔王・・・大事にいただきますm(__)m
monokawara-cutlery rest-
深みあるグラデーションのブルーから連想するのは海山の豊かな幸。
レストランからのご依頼で焼きあがったカトラリーレストです。
size:W100×H15×D25
“置く”という意味よりも、どちらかといえば“休む”と解するほうが好き。
“rest”・・・フィット感も良く、まさしくその通りカトラリーも心地よさそうです^^
瓦×文化交流
韓国から文化財団関係の皆さん25名が研修旅行で瓦工場へ来られました。
約1時間の話・・・日本書紀に曰く『崇俊天皇元年(588年)、百済国より瓦工四人渡来す。
瓦窯作工、生瓦作工、瓦焼き作工、瓦葺き工四名の瓦博士である。』から始まり、皆さんの先人達のおかげもあり、日本の今の瓦文化があることにリスペクトと感謝の気持ちを伝え、ともに気付き、伝え、未来へと繋ぎ、新たに創るべき、その地にしかないモノとコトの価値を互いに考え合える貴重な時間でした。
その一つの価値である瓦をつくる者として、“あるべき”カタチとそれが織り成す風景、そしてその折り重なる屋並みのもとに広がる人の繋がりを取り戻すべく、日々一枚一枚の瓦をつくっていることを伝えました。
文化交流による成熟した繋がりと関係性をクリエイトするのに、歴史ある瓦が橋渡しになれば幸いです。
まさしく現代版遣隋使・・この瓦の町の港が、往年の繁栄を彷彿とさせるかのように、機帆船で埋め尽くされているシーンを想像しました^^
kawara putter project -trouble-
今回も無事にいぶし銀に焼き上がりました。
しかし、フェイス研磨工程で部分破損してしまいました。
瓦は天然の土を焼いただけ・・・取り除ききれなかった微細な砂石粒や木屑等の不純物があり、研磨の際にたまたまそれらが表層に存在すると引き金となり、堅く焼き締めてあるだけに余計にピンポイントで弾け飛んでしまいます。
せっかくつくったヘッドも、もちろん没。
すべて世界に一本だけのパターを仕上げてるんです・・・この苦労も含めてモノづくりの醍醐味です^^