淡路島「宝生寺」…方形の本堂4面のうちまずは1面の平瓦葺き完了。
“銀古美”の焼成術によるマットな質感は、寡黙な力強さをもって迫ってくるような風格がある!
これが、いぶし銀と違い将来的に変色しないのも特徴…本当の意味で“経年美化”と言えるエイジングを期待出来る。
ノサ・カネ・カギの角度を選別した軒巴も、軒反りに合わせて適材適所へ配置。
さあ、法改正に従い全数留めつけによる素丸葺き開始…前にも書いたが、1,400年という悠久の瓦史を振り返ってみても果たしてこれが絶対の正解かどうかも判断は出来ず、伝統素材、伝統建築、伝統構法にとっては理不尽でなかなか窮屈な面もあるが、本意・不本意に関わらずこうして時代の要請に応えていく本当の意味は、“瓦を落とさないため”に緊結するのではなく、将来“瓦屋根というものを失わないため”に緊結するということだ!
とにかく…僕ら瓦師と葺き師は、屋根の反りの美しさを引き出すため、緊結方法が変わろうがひたすらこの硬い瓦で柔らかく流麗な曲線を描いていくのみ!
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