地球の大気は、主に窒素(約78%)、酸素(約21%)、アルゴン(約0.9%)で構成されている。
その中にわずかではあるが二酸化炭素やメタンなどの「温室効果ガス」も含まれる。
特に二酸化炭素は通常、全大気中の0.03%程度存在し、さらにその0.03%のうちのたった5%が人間の活動によるものである。
二酸化炭素濃度の季節変動は主として陸上生物圏の活動によって生じ、夏季に植物の光合成が活発化することで濃度が減少し、冬季には呼吸・分解活動が優勢となって濃度が上昇する。
二酸化炭素濃度の年増加量は、どの観測地点においても一定ではなく、年々変動がみられる。
年増加量が大きくなる時期はエルニーニョ現象の発生時期におおむね対応している。これはエルニーニョ現象がもたらす熱帯域を中心とした高温と少雨により、植物の呼吸や土壌有機物分解作用の強化及び植物の光合成活動の抑制が生じ、陸上生物圏から大気への二酸化炭素放出が強まるためです。最近の例では2014~2016年のエルニーニョ現象発生に伴い、二酸化炭素濃度が大きく増加した。
地球のスケールとはかくも大きく、ヒトのそれはかくも小さい!
大地や草木の活動の前には、ヒトの所業など無に等しい。
改めて、今ある環境の偉大さとありがたさを思い知る。
カーボンニュートラルとは、人間ごときが地球をコントロールしているかのごとく偉そうに喧伝、先導するものではなく、地球の大いなる意志が例えば息をするようにごく自然体で決めること…だから、出来るだけその機嫌を損なわないよう、また迷惑をかけないよう、静かに、謙虚に存在し続けるべきだと改めて思い知らされる。
住宅の太陽光発電システムについては、瓦屋根とそれが織りなす美しい風景を創ることをライフワークとしている者としては、まったくもって賛成ではないが全否定もしない。
ただ、直感として美しくないものは1000年続かないと思うし、なにより主要構造部である屋根に対して良くない面も多い。
なぜ100年、1000年と続いてきた素晴らしい素材と経験、技術による建築と、それが織りなす風景が、メカニックな装置に蹂躙されなければならないのか!?
その国らしさ、その土地らしさのかけらもない、まるで実験ボックスで暮らしが培養されているような没個性な住宅風景には辟易とする。
ヒトが自然エネルギーを享受するために、ヒト以外がなぜ大なり小なり侵されなければならないのか?
ヒトがヒトだけの住環境の快適さを得ることが目的化されている面も否めず、もっと根源的な問題に意識を向けるべきだと思う。
願わくば、技術者たちの知恵によりもっと洗練され、小さくて目立たず、さらに美しく、より持続可能なものへと進化させてほしい(笑)
−landscape− 風景を創る
一枚一枚の瓦づくりを通してやはり創りたいものは、秩序と物語ある美しい日本風景であり、さらにその折り重なる屋並みのもとで育まれる“人の繋がり“まで取り戻したいという一貫した想いに尽きる。
欧州と日本の風景比較写真は、瓦でお世話になった落日荘 岩崎さんに以前お借りしたもの。
文化とは学術・技術・芸術の三術の賜物…このうち久しく芸術を忘れた日本に、今こそ取り戻すべきモノとコトを、この瓦づくりを通して伝え続けるのみです。
#再生可能エネルギー #持続可能性 #サステナブル #低炭素 #脱炭素 #カーボンニュートラル #sdgs