未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

朝の随想…

やはり“ナショナル”を意識すると老若男女これだけ日本中が高揚する。 社会を覆い続けた負の連鎖も、一気に断ち切るチカラを持つ。 下を向いてメモを読むばかりのリーダーや、雁首そろえて謝罪会見する大人たちばかりを日々見せられて、子供達が夢も希望も持…

春分の日に、桜と瓦の素敵な関係を…

以前、雨あがりの霞に包まれ塩梅よく彩度が抑えられたノスタルジーを絵に描いたような風景と出会った。 桜一会(さくらいちえ)…まさしくこの瞬間でしか出会えない、琴線に触れる景。 絵になり詩になり唄になる…改めて日本は美しい国だ! この屋根にもしソーラ…

home page 施工例を追加しました!

次々と“銀古美”の窯積みシーン… 丸い瓦あり、平べったいタイルあり、木瓦あり、甃(しきがわら)あり…それにしても、思えばここ10年で多種多様な瓦づくりをするようになったもんだ! 以前は1年を通していぶし銀の和瓦だけ焼いてればよく、なんならそれだけで毎…

学術・技術・芸術、この三術

もう10年! 淡路島の家…同級生の屋根にデザインしたのは鬼瓦の代わりに水仙と山桜の装飾瓦。 地元ならではの風物詩をあしらい、屋根に物語のある景色を描いてみた! たった一つのパーツでもカタチにすることが出来るのが伝統的素材である瓦の良さ。 いま技術…

“土もの”の生命力

淡路島 北端で建築中のゲストハウス。 玄関まわりファサードに瓦タイル“soil”を施工中! 予算やデザインの都合でガルバやサイディング等の外壁仕上げが多いが、ワンポイントでもこうして「瓦」で包むと、soilの名の通り“土もの”の生命力が一気に豊かさを生む…

モノ・コト・ヒトの“持続可能”な仕事

orthodox:「正統的・正しい系統を受け継いでいるさま」 徳島での130歳の明治建築再生計画。 下屋根の瓦を積んで久しぶりにプチトラック野郎してきた(^^) 上屋根は瓦葺き完了…紐熨斗だけの棟積みといい徳島らしいとてもオーソドックスな仕様はやはり安心感を…

ハンドパワーです!! by Mr.マリック

重伝建地区の改修現場から預かった古い鳥伏間(とりふすま)…行政・設計チームから再利用してほしいとの依頼を受けての、ハンドパワーによるマジック?トリック?のような接合手術が完了! 実はフランケンのように銅線やステン線での縫い目だらけだが、その継…

10点、10点、9点、10点、10点…

若干バランスを崩しかけたヤツもいる(笑)が、“雑技団”のフィニッシュが綺麗(矩手)に決まった! 文化財の蔵改修のため、特注寸法で手作りした海鼠壁用の甃たちが無事に焼きあがった。 手描きのあったかい図面に従い、収縮率を計算してすべて手作りした瓦。 甃…

Let's bet!!

カジノのチップも瓦で作っています(笑) 円坐(まるざ)の窯積み中に、ふとカジノでよく見る”bet“シーンが思い浮かんだ(^^) 大小6種類×厚み3種=18パターンの円形タイルを無数にbet中…いえいえ製作中(笑) これがまたアートワークで良い仕事してくれるんです! …

振り袖?留め袖?(笑)

“銀古美”の窯出しから… 社寺用に準備している袖丸瓦! 垂れの長さも3寸、5寸、7寸と3種類。 7寸は長過ぎるため焼き暴れも大変(汗) 仮並べしながらの一喜一憂な選別は続くが、この長さはもはや振り袖…いや留め袖か(笑) [ 袖丸(そでまる)瓦 ] 箕甲の落差を納…

瓦であって木のように…

“瓦のような木”から“木のような瓦”へ… 銀古美「木瓦」は新しく懐かしい風景を創ろうと奮闘中(^^) “茅葺きと木瓦の素敵な関係” 設計:空間構想/オクタント建築都市研究所 ーーーーーーーーーー #讃岐うどん #わら家 #四国村 #うどん県 #銀古美 #木瓦 #栩葺き…

かわら雑技団…(笑)

文化財の蔵改修のため、特注寸法で手作りした海鼠壁用の甃と出隅役物の火入れ。 せっかく作った矩手(直角)が狂わないよう、苦肉の策で“雑技団”のバランス演技のようにレンガを組んで窯積み^^; あとは焼成中に地震がないことを祈る(笑) ついでに銀古美らしく…

“残せる”素材…

文化財建築の改修現場から預かった古い鳥伏間を銀古美で再焼成し胴体をカット。 新しく銀古美で焼いた伊勢箱もカット。 それぞれを合体し、銅線とステン線で接合しパテ埋めする…もはや何工場か分からない^^; 一から復元製作する方がいっそ簡単かも(笑) とに…

「死んでもやめんじゃねえぞ!」

北野たけし氏公認のものまねタレント“ビトたけし”さんから、瓦パター届いたよとご連絡いただいた!! 古代鬼面デザインも、ビトたけしさんの顔には迫力負け!?^^; でも裏面に彫ったキャッチコピーが効果を発揮して、弱気のパットを強気にしてくれるかも(笑)…

『住まいを守るやきもの-瓦-」

京都でのトークイベントのご案内 焼きものの一つである「瓦」…陶芸的“作品”としてではなく、風雪に耐え建築を守る“建材”としてこの国で1,400余年の歴史を生き続けてきた逞しき焼きもの。 そんな瓦の魅力の本質を作り手としての“想い”を添えて、午前と午後の2…

譲れないスケール感…

“銀古美”の窯出しから… 通常判よりひと回り小さい64判の瓦達。 重伝建地区の文化財建築改修プロジェクトだけに、改修前に合わせて上屋根は56判、下屋根は64判で葺く。 猫も杓子も“53判のひとつ覚え”な瓦屋根…屋根/庇/門/塀…とスケールや用途に応じて昔から多…

瓦再考…

奈良の国宝建築の屋根改修で製作・施工された本平瓦と銀古美を並べると…“色味“だけは一丁前に再現出来ている(笑) 共に永い年月をかけて大気と日光の営みによって造りだされた”寂び“の力を宿す、飛鳥時代の伝来当初から1,000年以上続いた原点の瓦色。 いぶし…

木漏れ日満ちる森のなか…

淡路島「宝生寺」では檜の桔木が組まれていく! 住宅建築では見慣れない木組みのスケール。 金物など一切見当たらない方が、逆に強靭・堅牢に見えるのは、生命力溢れる木のチカラと永く培われた大工技術のチカラ…共に数値に表せないチカラのせいだ。 またそ…

ふるさと自慢の地クラブ!!

春の足音が聞こえ出したらこちらもシーズン到来のようで…一本また一本とここ淡路島から世界初の瓦パターが生まれています! 今回完成したのは、どちらもいぶし銀タイプ。 片方は身長148cmの女性用ということで、シャフトを31inchにカット! ついでにホワイト…

kawara-washbowl ~smoked silver~

人気の手洗いボール…待ったなしの納期につき、まだ生々しかったが乾燥炉に入れて強制乾燥し、奇跡的にクラック一つ入らずに乾いてくれた!(汗) これをいぶし銀で焼きあげる。 土と炎が創る色彩は光を反射ではなく“乱反射”し、とても柔らかく優しい。 “土”と…

“超法規的”瓦葺き…

1/5 scale五重塔projectも着々と… そういえば今回の法改正に照らし、この小さな瓦達も全数緊結が必要なのか!? そうなると釘も銅線も…すべて1/5サイズで用意しないと無理なので、もういっそ“超法規的”瓦葺きで勘弁してもらおう(笑) とにかく国内・海外問…