未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

写経ではありません…(笑)

これが全て形状も含めて理解できるのは、瓦屋根の実績が多い設計者と大工、瓦葺き師だけでしょう! ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 年度末 棚卸し作業… 【銀古美】 桟瓦、雪止め、石持万十軒、石持万十角(左右)、つづ入り万十軒、つづ入り万十角(左右)、一文字軒、一文字角(左右…

「DID」"Densely Inhabited District"

淡路島唯一のDID(人口集中地区)…レトロな商店街の一角で屋根改修工事にいよいよ着手! 解体撤去〜古瓦・土の搬出〜新瓦等の搬入…と、少々想像を絶する試練が予想されます(笑) ↓↓↓↓↓↓↓↓ トラック侵入不可の狭小路を運搬→アーケードに機械設置→アーケード天井…

【 桜一会 】

今時分…淡路の山々は、ほんの束の間ではあるが、まるで“桜源郷”ともいうべき華やぎで魅せる。 淡路島にはこの山桜が多いという! 一本一本が魅せるその野性的で媚びない美しさも、これだけ寄り合うとまるで祝い事のように華やかだ。 儚く潔きその散り様さえ…

瓦コースターは永久に不滅です!!(笑)

亀甲に小菊! 七宝は陰陽を切り替えながら! とてもアグレッシブに創作和紋様にチャレンジされた職人女子!!(^^) 根気のいる手仕事のようで、逆にストレスが発散されたとの談…(笑) 「土と向き合う」ってイイですね! そのほかにも終日いろんな思い出づくり…

“ヒューマンスケール”のものづくりを…

今日は建築家 堀部さんと一緒にプロジェクトの現場打合せ! とても美しい場で美しい建築と美しい物語が生まれそうです…微力ながらお力になれればと思います! その後、淡路島にて「瓦」というモノとコトに触れていただいた一日…その建築哲学や信念に触れ、と…

瓦の“厚み”と“重み”…

今日は本堂、山門、鐘楼、納骨堂…すべて本瓦葺きの境内において、残された屋根面積100坪以上ある庫裡の改修に際し、屋根材別の見積り検討を兼ねた総代会に出席…瓦葺きにすべき必然性をプレゼンテーションさせていただきました! 新建材では足元にも及ばない“…

火入れ式「常若」

本日はある大きなプロジェクトの火入れ式…日本中から幾時代をも越えた素材と技術と物語が鎌倉の地に結集し、3棟の建築として収斂する。 東京から設計チーム4名と撮影スタッフをお迎えし、“大地の恵み”と向き合いました! プロジェクトに込める想いを「常若(…

garage house − AZTO −

以前、和瓦の曲線シルエットを一つのレイヤーとして風景に落とし込んだ“ガビオン瓦塀”を設置した現場に、漆黒のガレージハウスが登場! −AZTO− アジト…誰しもが少年の頃の記憶として潜在的に持つ好奇心をくすぐる単語だ(^^) この奥壁に“銀古美”の製法でビン…

淡路島の家…200年の風格

葺き替え見積りの現調に訪れたのは、安政の世から実に200年の時を刻んだ旧家! 木、土、竹、石、瓦…風雪に耐え抜いた地球由来の素材のチカラは素晴らしい! 今回は“置き屋根構法”の蔵と下屋根、そのほか主屋と離れと納家の部分葺き替え…さすがの痛々しい姿に…

山と桜と品格と…

以前、霧がほどよく彩度を奪い、ノスタルジーを絵に描いたような桜景と出会いました。 まぎれもなく瓦屋根でこそ完成する一つの絵画…改めて、日本は美しい国だと思う! ーーーーーーーー #建築写真 #水墨画 #写真好きな人と繋がりたい #桜景

淡路島 津井にて、たくさんの縁に恵まれて…

火入れ式『 縁 』 熊本 阿蘇の家、厳粛かつ和やかに火入れ式でした。 家づくりに込める想いは「縁」…この想いと共に瓦を焼くべく、自らその書を窯へと! 続いて、一枚の瓦として屋根に葺く記念瓦には日付とご家族の名前を刻まれました。 その端書きで添えら…

丸い瓦の可能性…

“丸い瓦”が空間に哲学とアーティスティックなテイストをインストールする。 円形瓦タイル −円坐 maruza − 【 concept 】 パワーバランスの均衡状態を象徴する球体は、惑星しかりすべての物質にとって究極理想のカタチ。同じく形状としての円は、自然科学の世…

「古美の家」

別注紋入り軒瓦が乾燥中、熨斗瓦も反りを希望されたのでこちらも同じく準備中…今週の土曜日に阿蘇と福岡から遥々ここ瓦の島 淡路島まで火入れ式にお越しになります! 世界に一つの家づくり…モノとしての瓦だけではなく、コトとして瓦づくりの背景にあるいろ…

“地味”を添えるということ…

新しいプロジェクトの現地下見で出会った失い難き風景…現地の人は「なにもないところ」と言うが、僕には「すべてがあるところ」にしか思えない。 屋並み、家並みといえるのはこの“風土”が生む絵になる景こそ! 物語あり、素材に意味と意義あり、立地と形態に…

アップデート⤴︎⤴︎

淡路島の家…“銀古美”による屋根葺き替えに続き、トタン貼りだった外壁も焼き杉で改修! 銀古美と黒壁は共に素材感の相性良く、とても上品な雰囲気を纏う。 先輩大工さんの追い込みで今日ようやく目処がつきましたm(_ _)m あとは隅木と樋工事を残すのみ…50歳…

爺ちゃんから続く物語…

昨年末に火入れ式を執り行なった住宅の屋根改修がようやく着工…まずは上屋根から! 込めた想いは「栄」…昔、大工棟梁だったという爺ちゃんの名だそう! 長年暮らしを守り続け草臥れた釉薬瓦も役目を終え、このたび新しく“かわら美人”で葺き替えられる…火入れ…

break time…

【 安藤建築 × 瓦スツール 】 直線vs曲線…“白銀比”で構成される瓦の普遍的デザインは、コンクリート建築に気圧されず力強いシルエットで魅せる! ーーーーーーーー #ANDO建築 #安藤忠雄 #白銀比 #安藤忠雄建築 #tadaoando #tadao_ando

作るのも葺くのも難しいからこそ…

今日の古彩色瓦“銀古美”の窯出しから…「刻み袖」 擦り合わせなしの仮並べでこの仕上がりだとまず上々…あとは葺き師の器量と技量に委ねよう! 古民家改修につき元意匠を再現予定。 普通の袖瓦と比べると垂れ寸法も大きく、五寸葺き足で刻んでいくため重厚かつ…

瓦づくり…

機械化されたパーツあり、まだまだ手作業が必要なパーツあり、鬼瓦あり、飾り瓦あり…100人100様いろんな瓦師の物語があって一つの屋根がつくられる。 前橋工科大学で設計士を目指す学生が、一週間かけて目の当たりにした“瓦の島”に描かれる日々の風景は、こ…

スケール勝負…

建築女子との建築散歩…淡路島にある安藤建築「本福寺 水御堂」 そこに“木と土と竹と瓦”は無いが、自分も含め感じ入るものを素直に咀嚼できればと思う! このスケールに“瓦”で勝負するには、やはり欧州諸国のように見晴らすかぎり素材・色彩が秩序よく揃う瓦…

建築散歩…

「淡路島の家」「徳島の家」 竹かんむりに土、瓦、木と書いて“築”…これを建てると書いて“建築”。 共にその真理を体現するこの美しい建築は、大学生の五感にどう響いたか? 素材のチカラ、人の叡智…数値などでは計り知れない本質的価値の厚みと重み、そして魅…

建築女子 ≦ 瓦女子

三枚の瓦を横から見通すと焼きねじれに差があり、行儀の良い製品とそうでないものの差がよく分かります。 一週間にわたり瓦づくりを学ぶ大学生…製造における行儀のコントロールの難しさを学びつつ、模擬屋根へ葺くことで、どのネジレだとどのように隙間がで…

淡路島に瓦の町があるということ…

毎年、瓦講義をさせていただいている前橋工科大学から、建築家を目指す学生を今日から一週間お預かりしています。 まずは瓦の歴史から…400年以上前から生業として淡路島に根付いた必然の理由とシンボリックな風景を案内! 土、風土、土着のヒト・モノ・コト……

作り手としての想い…

ある取材を受けました!古彩色“銀古美”という瓦づくりに込める想いやビジョン。 思えば20年ほど前からずっと同じ想いを抱き続け、まだまだ未熟で拙いながらもいろんなシーンで言葉にして伝えてきました。もう随分前ですが、「全国瓦サミット」をここ淡路島で…

−モノとコトの系譜−

ちょうど一年前に納品した“銀古美”焼成の本葺き瓦…街なかにまるで取り残されたかのように、ひっそりと古えからの時を繋ぎ佇む蔵の庇に葺かれ、さも同じだけ時を刻んだかのようなビンテージな表情で魅せる。 新建材や綺麗過ぎる工業製品ではこの空気感は生み…

inspiration!!

壁や土間でデザインを表現する円形瓦タイル「円坐−maruza−」…この普遍的なカタチから溢れでる“モノ”としてのパワーに想像力をかき立てられる。 壁へのアートワークでお世話になった建築家 川添さんによる“インスピレーション”を表現してみました! project ▶…

高”付加“価値 = 高”負荷“価値

“銀古美”の窯出しから…正面から見ると特に問題のない巴瓦だが、違う角度から見ると歪みねじれてしまっている(汗) ”銀古美“の還元焼成は土にかかる負荷が大きく、通常の”いぶし瓦“の焼成温度までならほぼ教科書通りに仕上がるが、その温度域を超えると瓦がイ…

甍覆(いらかおおい) 手作り仕様

銀古美の人気棟瓦“甍覆”は、現在は平板瓦の三角冠をアレンジしていますが、どうしても工業製品的シルエットになるのは否めない。 「神明造り」にインスピレーションを得た、もっと洗練したデザインで哲学的美しさを纏う本来の“手作りプロトタイプ版”(施工例…

雨ニモマケズ…

今朝も6時前から瓦づくり開始…流れてくる白地(乾燥素地)の積み込み作業は人の手によるが、その日の行儀具合で焼成コンテナに積み込む奥行きを微調整する。 ただ土は生き物…その日その日で乾燥白地のクセも違い、それを見極めながら積み込む深さを変えるため…

続 試作…

今日の古彩色瓦“銀古美”の窯出しから…試作中の手作り大判敷き瓦…第3段階の仕上がりは、前回(→ http://gajin.hatenablog.com/entry/2021/02/09/173830 )一辺が凹状の弓なりアーチになったが、今回は逆に一辺が凸状のアーチに! 口金の修正だけでは限界があり…