最近は工場での瓦づくりに手がつかず、瓦の未来創りが続く…もはや噺家だ(笑)
今日は「たつの市商工会」の皆さんにお越しいただき、前後半に分かれて瓦講義と瓦コースターづくり体験の30人による入れ替え戦！！
いや〜、講演のダブルヘッダー頑張りました(汗)
伝統産業の多様な挑戦と、その成果や未来ビジョンを聞きたいとの申し出をいただき、僭越ながら熱量を込めて伝えさせていただいた。
この“作り手の想い”を聞いたうえでのコースターづくり体験は、多少でも重みと深みが違ったでしょうか？(^^)
成功譚でもなんでもない一介の瓦師の言葉だが、それぞれの商売に置き換えて、なにかご発展のヒントに繋がれば幸いです。
さあ、皆さん渾身の作品たち…頑張って焼かせていただきますー！！
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京都大原 勝林院…樹齢100年のもみじが最も色気づく今、“侘び寂び”の美の概念を纏う銀古美の屋根が、竣工1年にまだ満たない建築とは思えないほど落ち着いた佇まいで魅せる。
同じく土間の甃(しきがわら)は、最早その“銀古美”の名の通り100年の風雪に耐えた逞しさと優しさが滲みだし、創建千年の古刹にあって初々しくも謙虚に佇み、絵になる風景を創る。
素材としての瓦の魅力を大いに引き出す建築…もっと増やしていきましょうよ！
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［ 銀古美 瓦仕様 ］
平部および軒：桟瓦
右袖：桟瓦
左袖：九寸 本平瓦
棟：熨斗一段積み＋甍覆(手作り仕様)
設計：平井純建築設計事務所
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今日は、世界中からインバウンドの旅行者を淡路島に招くため、全国の通訳の皆さんにお越しいただき、”瓦というもの“を伝える仕事。
僕のスタンスはいつも単なる地場産業としてのコンテンツの一つとして「瓦」をプレゼンするのではなく、目の前一人一人に真摯に”作り手の想い“を伝え、観光的視野をもってそれぞれアテンドされる土地における瓦屋根風景の必要性と、それが生む観光的価値の重要性を再認識してほしいだけだ！
“かわらのかたち”は人が作りやすく、持ちやすく、運びやすく、葺きやすく、直しやすく、美しく…ムリとムダを削ぎ落としつつ千年以上かけてつくられた理想的ヒューマンスケールなデザイン。
なによりも雨を流しやすく、気候風土に適い、耐久性があり、幾時代を経ても互換性がある。
そんな素材が建築の屋根となり、一生の暮らしの安心を守り、風景を守り、文化を守る。
観光業界の方々にも、まずはこの瓦の原点的で本質的な価値を伝える。
これが出来てこなかったから、いま日本の風景から瓦屋根が消えつつある。
皆さんとても熱心に聞いていただき、多くを共感していただけたことがとても嬉しいです！
想いを伝える仕事は大切なこと。
もっともっと作る仕事から創る仕事へ…観光協会と行政の本プロジェクトチームの皆さん、とても有意義な時と場を企画いただきありがとうございました(^^)
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日曜日…焼成スタートのボタンを押して窯の火入れ。
工場見学中のお客さんがたまたま撮ってくれた、窯の蓋を閉める際のシルエットがシブい件(笑)
ほんの50年ほどの昔は、火を熾して薪をくべながら24時間窯炊きをし、焼成が終われば松葉など投入し煙で燻し、苦労して瓦を作っていた。
テクノロジーの進化は不便を解消したが、機械化と合理化は1,400年の歴史を有する“瓦というモノとコト”の本質の価値を薄めた。
“つくる苦労”から解放されたお返しに、再び本質を“伝える苦労”を重ねないといけない…瓦屋根の折り重なる美しい日本風景と、その屋並みのもとで同じく折り重なる豊かな人の繋がりを取り戻すために(^^)
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「木瓦」を葺いた矩勾配の切妻屋根が印象的な岡山【石場建てnaya-house】に立ち寄り、生命力があり清廉とした土壁の表情を拝見した。
竹かんむりに、土、瓦、木と書いて”築“…それを建てると書いて”建築“。
普遍の真理を体現し、まさしく地で行く建築の佇まいは理屈ではなく美しい！
【石場建てnaya-house】
「杣耕社」の仕事。
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［木瓦：http://www.daieibrand.com/products/kigawara ］
細長く薄い手割り板を葺き重ねた木羽のような瓦。
汀に寄せるさざなみのような柔らかい谷の連続が、雨の道として仕事をしつつ、光の角度による陰影の変化で屋根に豊かな表情をつくる。
それはまるで光が水のごとく奔放に流れるかのように。
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そんな意味でのワーケーションを兼ねて、大企業にお勤めの皆さんがチームで未来創りのヒントを求めてたどり着いた？のは伝統的瓦づくり(^^)
ゾウとアリほど企業・業界規模は違えど、掘り下げて議論を尽くせば結局は課題もベクトルも同質…ランチを挟んで4時間近くも建設的で未来志向なお話ができた！
伝統産業の多様な挑戦が、世界的先端企業のヒントになったかどうかは分かりませんが、こちらは1,400年の実績とそれを礎にした“瓦というモノとコト”の新たなチャレンジを語り尽くして勝手に充実しています(笑)
このような議論は自己と自社、そして業界を客観視するには良い機会ですね！
おかげさまでとても勉強になりました^^
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“木瓦”葺きの端正で美しい入母屋建築
「福山の家」に残りの塀瓦等を配達に来た！
薄い木瓦の織り重なりが描き出す軒先や破風のシャープなエッジが美しく、また夜露で濡れた表情に情緒と色気があるのも瓦という素材の醍醐味だ。
地球由来の素材のチカラと手仕事のチカラで創るこの和傘のように美しい屋根…たとえ街中にあっても日本の風景においては、やはりシンボリックな瓦屋根は欠くことのできない必需品だ(^^)
【設計／SURF Architect】
【瓦葺き／藤井製瓦工業】
https://www.fujiiseikawara.co.jp/
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