未来考房/瓦人 ~gajin~

和瓦とその未来を創る淡路島の瓦師ブログ

淡路土 古代いぶし瓦「銀古美」-桟とんびー

神戸の家…破風は中付け袖で、軒は桟瓦を三寸出しで軽やかに仕上げますが、隅が一か所あり、その廻り隅用の手作りトンビ。

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葺き勾配と左右の桟瓦との兼ね合い等、諸々高いハードルがありましたが、なんとか行儀・姿も良く、上品な古代いぶし色に焼きあがりました。

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棟は徳島の家と同じくオリジナルの「甍覆(いらかおおい)」…神社における“神明造り”にインスピレーションを得たデザインで、伝統建築の哲学的な意匠を連想させつつ、洗練された空気感を纏う、シンプルでスタイリッシュなシルエットを目指します。

ディテールへの拘りはあくまでも主観的な美意識ですが、この“細部に宿る神”が全体の美へ及ぼす効果に期待したいです。

淡路土 古代いぶし瓦「銀古美 」 ~本葺き一体瓦~

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今日の窯出しから…通常温度の“いぶし銀”で試し焼きしたときは行儀もキレイに仕上がってたが、“銀古美”の高温で負荷をかけると、ここまでサイズが収縮し、丸部分が思いっきり垂れてしまいました^^;

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これはハードル高いぞ〜💦

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火入れ式…「和」

水無月 最後の日は火入れ式で締めくくりました。
ちょうど瓦勉強会でお越しいただいた大阪府建築士会の皆さんにもお立ち会いいただき賑やかな窯場となりました^^

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“神戸の家”…振り返ると施主様から「和瓦屋根の家を建てたい!」と直接ご相談いただきようやく実現したプロジェクト…外観イメージを固めるため一緒に各地の建築めぐりをしたり、物語の一端をシェアし合うことでより良い家づくりに繋がります!

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込める想いを書にあらわし窯入れし、記念瓦には家族の名前とともに愛犬も爪跡を残します^^
屋根のどの部分に葺くか家族会議?…楽しみですねー😊

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最後に火入れされた瓦を前に二礼二拍手一礼…
人は何かを願う時、安らかな表情になります。
人は誰かを信じる時、あたたかい感情が湧き出ます。
人は互いに分かち合えた時、そこにはかけがえのない絆が生まれます。

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人が祈る姿はやはりいつも美しく・・・今日も窯場にそんな美しいシーンが描かれました。
日本の家は、やはりこの境地で創られていくべきだと思います。
その先には、きっと美しい風景も広がっていることでしょう^^

風景コラボ…

一昨日 火入れ式をさせていただいた「セトレならまち」様…屋根仕様の最終打ち合わせ。
あとは鋭意製造に励むのみ!

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やはりこの地に立つと、悠久の歴史にロマンを感じざるをえません。
国宝 五重塔を借景させていただいけることに、改めて身の引き締まる思いです!
古代いぶし瓦「銀古美」での国宝との風景コラボレーションが楽しみです^^

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さすらいのトラック野郎「人情に包まれて…」

久々に相棒ロッキーと二台でランデブー💨

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早朝6時過ぎから並んだ甲斐あり、一番乗りでイイ台をゲット‼️(って、パチンコしませんけど 笑)

現場は立派すぎる納屋を持つお宅の平屋新築です!

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ただ、これまた嫌な予感満点の湿度100%に無風(*_*)

ここで一つ目の人情…なんと親方が気遣って扇風機を絶妙の位置に設置してくれました!(ToT)

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これがあるのとないのとでは天国と地獄!!

でも、このあとの「トラック二台分 悶絶瓦あげ」シーンはある意味18禁のため伏せておきます😁

んで、無事に任務完了し帰ろうとしたその時、ここで二つ目の人情が…施主様から自分んちで作ってるとれたてのきゅうりと茄子いっぱいいただきましたー‼️

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瓦のある風景のもとには、やっぱり人情がいっぱいです^^

そんな風景、津々浦々に取り戻していきたいですねー☺️

火入れ式…「灯り」

古都奈良の世界遺産興福寺…その国宝 五重塔の足もとに広がる猿沢池のほとりに完成予定の「セトレならまち」様。

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「奈良を紐解き、奈良を創る」…食材やしつらえはもちろん、吉野杉をはじめとした建築素材やデザイン含めすべてのコンテンツにこの地のストーリーが込められたホテルが今秋誕生します!

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書にしたためられた想いは「灯り」…150年続く老舗として歴史と物語を紡ぐべく、これまでもこれからも変わることなくこの地で“道”を照らす“灯り”をともし続けたいとの力強いお言葉がありました。

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銀古美の屋根が、この物語の展開を見守るように建築を包み、関わる人々の想いとともにまほろばの風景を未来へと継承します!
設計:芦澤竜一建築設計事務所http://www.r-a-architects.com/

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soil…風景を纏う

土曜日は朝からsoilの窯積み…手仕事が描くパルテノン神殿的なビジュアルが妙に美しいです。

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目標は12,000枚!?先は遥かに遠いです💦

concept:色彩はジャパンヘリテージをコンセプトに、自然なグラデーションのある古美たいぶし色に焼き上げることで、日本人が潜在的に持つ瓦屋根がとけ込む原風景と無意識のうちにリンクし、また住宅デザインの洋の東西を問わず、ファサードを有機的な素材で包むことで、暮らしに豊かさと心地よさを添えてくれます。

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